振れ幅が小さいやつにはウケなくて良い
キングオブコントの採点方式に欠陥があるなと思った。
それぞれの審査員で最高得点と最低得点に開きがあると不公平が生じる。
仮に審査員Aが、面白くないと思った組に91点、面白いと思った組に93点を付けたとする。
これでは面白い組と面白くない組に2点しか差が生まれない。
一方で審査員Bは、面白いと思った組に100点、つまらないと思った組に0点を付けたとする。
この場合、審査員Aにウケるかどうかはもはや審査にほとんど影響を与えない。
点数の幅が小さい審査員にウケたかどうかが軽視され、幅が大きい審査員にウケることが攻略法だ。
いやこれ別に今回のキングオブコントだけの話じゃないけど、たまたま今回そう感じた。
面白い組に96点つけて、そうでもない組に89点付けた審査員は、持ち点が7点あるも同然。
面白い組に93点つけて、そうでもない組に90点付けた審査員は、持ち点が3点しかないも同然。
全審査員の票が平等に入ったとは言えないなと気がついた。
例えば○と×しかなければ、○だった審査員の数で決まるからとても平等だ。
せいぜい5段階評価までにしておけば、みんな3から5しか付けられなくて平等になる。
100点評価で平気で0点付けるやつはいなくて、みんななんとなく感覚で上限も下限も決めてる。
このなんとなくの決めてるところが公表されるわけじゃないから困ったなと思った。
昔のM-1であれば立川談志が点数の幅が大きかったから、談志狙いこそがM-1攻略になっていた。
今回は小峠や松本の点差が少なかったので、山内狙いが攻略法だったのかなと思った。
誰にとっての日本一面白い組を決めるのかというと、審査員にとって面白い日本一を決めている。
今年は審査員が秘密だったから山内狙いは出来なかったけど。