ネガティブ神話とマナー

あたしはジムに行かないが、筋トレのマシンをガチャンと下ろさないのがマナーらしい。
この話を聞いて、素人の気持ちを忘れてる自分を顧みた。
もうある程度の筋トレをしてる人には、ゆっくり下ろすのは常識すぎて言うまでもない。
でも素人は、重い物を持ち上げる事だけが筋トレで、下ろす時のことまで考えてない。
頑張って上げる事には必死で、上げたら終わりで、ガチャンと下ろしてることに気がつかない。
逆にこれこそ本来の人間の姿。
ジムマナーとしては良くないかも知れないが、筋トレに染まる前の自然な筋肉の使い方だ。
ネガティブをゆっくり下ろして効かせるってのは、その道の人しかやってない不自然な動作だ。
不自然だとしても、多くの人は筋肥大すると信じて行っている。
例えば上げるときは素早く、下ろすときはゆっくり、とかよく言われる。
あるいはチーティングで上げて、なるべくゆっくり耐えて下ろすとかも普及してる。
でもね、でもね、耐えて下ろす力を鍛えても、上げる力を鍛えられるわけないじゃん。
実体験では懸垂が出来ない人はジャンプして登り、ゆっくり降りるってよく勧められる。
これをやっても全く成果を感じなかった。
やっぱり懸垂は引っ張って登る力を鍛えるべきで、ゆっくり降りても出来るようにはならない。
だから出来ない人はアシスト懸垂やラットプルで練習すべき。
筋トレにネガティブが重要かどうかに、昨今だいぶ疑問を抱き始めていた。

たぶんこの説の根拠は、階段を上るより下る方が筋肉痛になるってやつだと思う。
キャッチーな話だね。
上る方がキツいのに、下る方が筋肉痛って話で人の心を掴んでしまう。
だから筋トレも下ろす方が効くって言われたら納得してしまう。

階段を下るとき、じゃあ筋トレみたいにゆっくり下ればもっと筋肉痛になる?
いや、むしろ素早く下った方が筋肉痛になるだろ。
落下を筋肉で受け止めるから筋肉痛になる訳だから。
そうなると筋トレに応用するなら、ゆっくり下ろすより落下させた方が効くってことになる。
例えばベンチプレスで、ネガティブは自由落下させ大胸筋の力で伸張反射させれば良い。
ケガするけどな。
懸垂だって自由落下を広背筋で受けて伸張反射すれば良い。
ケガするけどな。
そう、つまりゆっくりはケガしないためではあるが、効かせるためは違うかと思ってるんだわ。
そしてケガしないギリギリ危ない負荷がむしろ効くはずって思ってる。

ジムマナーの話に戻るが、ゆっくり下ろす方が効くから自分のためでもあるよって話だった。
これって古くからある常識ではあるけど、何かと不自然な話が絡み合ってると思う。
マシンが傷むからってのも、痛まないように設計してるものはいくらでもある。
このマシンは衝撃に弱いってやつは張り紙をすべき問題。
こういうことをマナーだと言ってる古参がいる限り、あたしは永久にジムには行かないが。
ガチャンってやってる人を見て、ゆっくりやらないから効かないよとかバカにしてるんだろ。

あたしは運動神経が悪すぎてダンベルでサイドレイズ出来なくて、ゴムチューブでやってる。
肩が全身で一番発達してるから、チューブでも十分に効いてはいる。
そのチューブのサイドレイズを、わざとネガティブで脱力してギュンっと下ろしてみてる。
ダンベルだと自由落下させるとケガするけど、チューブなので全く危なくない。
これでなんか違う筋肉痛が来て、手応えを感じている。
筋肉痛が正解かどうかもわからないが、このやり方もしばらく試していきたい。

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