増築しないで住人が増減してるだけ

筋肉はタンパク質じゃない。
筋肉は細胞であり、細胞はタンパク質だけじゃ作れない。
筋肉にはアクチンとミオシンがあって伸び縮みする構造になっている。
それらは確かにタンパク質だ。
細胞という器があって、その中に伸び縮みするタンパク質が存在する。
そしてよく、合成と分解を繰り返していると言うけど、それは中身のタンパク質の話だ。
筋肉の細胞自体が分解されたり生み出されたりしてる訳じゃない。
筋肉が損傷したり回復したりするという話は、細胞の話かタンパク質の話かよくわからん。
あたしは器と中身の話を混同した状態で広まった常識を排除したい。
パンプアップは一時的な水分流入にすぎないことぐらいは多くの人が知っている。
が、筋タンパク合成だって一時的な中身の変動に過ぎないという話は誰も言ってくれない。
我々の目的は器をデカくすることであり、中身を増やすことではないはず。
水分を増やして嬉しいか?タンパク質を増やして嬉しいか?
いや、細胞をデカくしなければ何の意味もない。
「○○をすると筋合成が高まる」って筋肉細胞の合成じゃない時点で何の役にも立たない。
「○○をすると筋肉が分解される」って筋肉細胞の分解じゃないから全く恐れる必要はない。
さて、様々な筋トレ法は筋肉の細胞をデカくする方法なのか、中身を一時的に増やす方法なのか。

この話はマッスルメモリーともつながる。
一度大きくした器は、中身のタンパク質を失っても短期間でまた補充することが出来る。
あたしはこれでしっくり来た。
で、たくさん出回ってる筋トレ情報の中から、中身じゃなく器を鍛える物を選別したい。
けど情報を出してる人すら筋肉とタンパク質の区別が付いてないから、現状は不可能だ。
「筋肉痛がなくてもタンパク質が合成される」という情報はあるが、器はデカくなるかわからない。
筋肉痛なしでマッチョになった人なんかいないし。
「ロイシンでタンパク質が合成される」のは事実だろうが、器がデカくなる仕組みとは関係ない。
高重量が良いのか、高頻度が良いのか、科学的ストレスが良いのか、ストレッチがいいのか。
それらの結論は器の成長でしか計測できないけど、どうやるかもわからない。
中身のタンパク質が増えれば正解なんじゃねーのって言う実験スタイルは納得出来ない。
我々人類はまだ筋肥大の方法を何一つわかっていない。
筋トレの常識が数年でコロコロ変わるのは、まだ正解がわかってないからだ。
覆らない正解にはまだまだほど遠い。

せめて筋タンパク合成と筋合成をごちゃ混ぜにいうのやめたい。
筋タンパク分解と筋分解をごちゃ混ぜにいうのやめたい。

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