北斗の拳2について

北斗の拳のだいたいのストーリーは覚えている世代だ。
まずは南斗と戦って、次は同じ北斗と戦って、時は流れて元斗皇拳が登場する。
さらにはケンシロウ達の故郷の島に行くよって事まで覚えてはいた。
が、北斗の拳2をアニメで見返したらひどい出来映えで驚いたわ。
元斗皇拳も天帝も、きっと長く続けるつもりで作ったシリーズだと思うんだよ。
ケンシロウと同じくらい強いファルコはずっと相棒として活躍しそうな雰囲気だった。
リンの双子の天帝も、ここからストーリーにどう絡んでくるのか期待させる存在だった。
たぶんここで、ジャンプ特有のテコ入れでもあったんじゃなかろうか。
クソザコと戦って簡単にファルコは死に、天帝も全く登場しなくなった。
元斗皇拳シリーズはあっさりと、何も話を膨らませずに終わってしまった。
んで、北斗神拳の本家と分家の話が始まり、確かにその方が面白いんだよ。
ラオウもトキも死んでしまったら、北斗の拳を牽引した魅力のあるキャラがいない。
その代わりに出したファルコにたぶん、ジャンプ読者は魅力を感じなかったんだ。
あっさりと切り捨てられ、昔のラオウとトキ、さらに新登場の兄弟達を用意した。
さすがジャンプだよ、何が面白くて見てたかよくわかっての英断だと思うわ。
が、無理矢理すぎて違和感を感じたり、戦闘スタイルの変化に残念なところがある。
ファルコまではしっかり覚えてるのに、そこから曖昧なのは気に入らなかったからかな。

なんかかめはめ波みたいな物を撃ち合って戦うようになる。
オーラっぽい物を出して空間をゆがめ、正確に秘孔を狙えなくする。
亡霊かなにかが語りかけてきて、秘孔を教えたりもする。
そういうのが好きなんじゃないんだよ。
せっかく北斗神拳と北斗琉拳が出て来て、秘孔と破孔の対決だって期待してるんだよ。
パワーで戦うな、オーラで戦うな、吹っ飛ばしあいやめろ。
期待したバトルじゃない。

ラオウもトキも分家の人間で、本家のケンシロウに仕える立場って事になった。
それが後付け設定なせいで、戦ってた頃とのつじつまがかなりおかしいことになる。
ジャギなんかたぶん作者も忘れてたんじゃないかってくらいスルーだしよ。
んでなぜか「ケンシロウでは倒せない」「ラオウでなくては」が合い言葉になる。
まるでラオウに特別な力があり、ラオウ以外は不可能だ見たいな展開をするんだよ。
でもフタを開けたら、ケンシロウは兄弟だから情があって倒せないと言う話だった。
ま、ケンシロウでは倒せないまではわかるが、ラオウなら倒せる根拠は何よ。
もう本当にこの辺の話はぐちゃぐちゃで、本気で見るような物じゃない。
バカバカしすぎる。
いちいち突っ込んでたらキリがない。
そりゃ元斗皇拳までしか記憶になくなっても仕方ないなってくらいお粗末だ。

一番ひどいのはジュウケイ師のあらゆる行動が、全て愚かすぎて話について行けない。
ここまで馬鹿者を描いておきながら、馬鹿者であるかのように扱わないんだよ。
あ、ジュウケイの話が本題のつもりが、こんなに書いて今からなんだよな。
その「ラオウでなくては」もジュウケイだしさ。
そのくせカイオウは分家だからわきまえろってしつけてるしさ。
んでヒョウの記憶を奪う迷走。
赤ん坊ケンシロウを幼い兄弟に預けて船に乗せる大胆さ。
自分も暴走し、カイオウも暴走し反省したのに、シャチにまた指導をする矛盾。
反省してヒョウに一騎打ちを挑むが、それだけじゃ帳消しにならない数々の愚行。
一つや二つの反省ではなく、やることなすこと全て悪いのがジュウケイだった。
けど悪役扱いにはなってなかった。

んで、北斗神拳の心髄は最終的に愛だってよ。
ラストは愛推し。
それも男女の愛。
愛対悪だそうだよ。
こんなもん、時間かけて何見てんだ自分と。
でもこの北斗の拳2でついて行けない事がわかって良かったよ。
北斗の拳1だけ面白くて、北斗の拳シリーズはあたしの好みじゃないって事だ。
それがわかっただけでも、蒼天の拳を見る気がなくなって良かったわ。
たぶん北斗の拳2が面白いって人は、蒼天の拳まで面白いんだと思うよ。

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