筋トレしたその場で「効いた」と感じるかどうかが自己満足かも知れない話。
テレビの通販でろくでもない健康グッズを紹介するとき「これは効きます」と感想を言う。
それを見てあたしは、何に効いたのかと疑惑を持ってしまう。
だって健康グッズを1回使ったら翌日からでも体が変わるわけじゃないじゃん。
一部の素質ある人を除き、凡人は何ヶ月も何年も努力して少ししか変わらない。
そのテレビ通販で初体験したコメントで「効いた」という答えは、はたして何を感じているのか。
「効かない」と感じるのは軽すぎた時だろう。
重すぎても満足に出来ないから、これは自分には無理だなと感じる。
その中間の、ちょうど良い範囲の運動が出来れば効いた気がするんじゃなかろうか。
でも実際はちょうど良い運動を数ヶ月継続しても何も変わらないかも知れない。
効いたかどうかなんてわからないはずなのに、その場の感じ方で効いたって気になってしまう。
テレビ通販に登場する人は運動の素人だから、効いたという言葉を軽々しく使ってるのだろうか。
けどじゃぁ、筋トレに慣れまくった人なら正しく「効いた」という言葉を使ってるだろうか。
本当は筋肉が大きくなったり筋力がアップするトレーニングを効くと表現したい。
けどベテランでも「今のは効いた」とその場の感想を述べてしまい、数ヶ月後の判断ではない。
それは「効いた」ではなく「効きそう」が正しいんじゃないか。
「効くかどうかはわからないけど自己満足できた」を「効いた」と表現しているよな。

ここ数日、加圧カーフレイズでつま先を何かに上げるようになって、メチャクチャ効いている。
ほんのちょっとの可動域が大差を生んでいる。
が、何の大差かと言えば自己満足の大差だ。
なんせ数日しかやってないんで、これに変えたら数日でカーフが肥大しましたって事はない。
あたしがカーフにメチャクチャ効くと思ってる工夫は、数ヶ月後の成果がゼロでも不思議ではない。
加圧すらも我流でやってるだけだし、これで自己満足度が高くても筋肉がつくとは限らない。
そんなものをあたしは「効いた」と表現している。
じゃぁこの「効いた」は「今までの方法より筋肉がつきそう」と言う偏見でしかない。
誰でもいつもと違うことをやれば、いつもと違う感覚を味わうことが出来る。
いつもと違う感覚を味わうと、いつもより筋肉がつくんじゃないかと思い込んでしまう。
誰が言った感想だとしても「効いた」には何の信憑性も証拠もない。
と言うことは、効かせるかどうかにこだわった筋トレにも全く信憑性がない事が導き出される。
まぁおそらく、何かしらの変化を付けたときに「効いた」と感じるのは間違いない。
毎回やってると効いた感じがなくなるだろうから、また変化を付けると効いた気がする。
だからって、そりゃ効いたという自己満足を味わえるだけで、変化が成長を促すとは限らない。
成長する気がする事を「効いた」と表現してるけど、成長するという証拠は一つもないただの憶測だ。
同じことをやってると慣れるからダメって言うけど、慣れると自己満足が低下するのは間違いない。
自己満足をアップすることが効かせる事でもある。
変化を加えたら誰でも自己満足がアップし、それを「効いた」と言いたくなるよ。
でもその変化が本当に数ヶ月後の結果に結びついて、あのときのあれが効いたと確かめられない。
「大胸筋に効くトレ」は「大胸筋に自己満足が強いトレ」であり「大胸筋が成長するトレ」ではない。
他の人があまりやらない工夫を施したトレは全て「効いた」と感じるように出来てる。
自己満足が強い方が成長するなら、効かせないトレを多くやる自己満足もまた正解となるしな。
多くの人がそれぞれ、自分にとって「効かせる」とは何かの定義を持ってるはずだ。
それってあくまで自分にとってなので、別の人が同じ意味で使ってると話がかみ合わなくなる。
「効かせる」ってのはどうとでも取れるズルい言葉だよ。

効かせるのが上手とか下手とか言ってる動画があって、言葉を自分なりに定義してて卑怯だと思う。
これ肩甲骨を「はがす」って言ってる人も言葉を自分なりに定義して卑怯だと思ってる。
それからオーバーワークという言葉も最近は自分なりに定義してる人がいるせいですれ違ってる。
サプリを売るために都合の良いことばかり選んで言ってるのは商売だから別に良いよ。
きっとそのサプリの動画を偏ってると感じない人は、トレーニングの動画にも疑問を持たないだろう。
けどあたしはサプリの動画で、この人が他人を言いくるめるためにどんな技術を使うか見慣れている。
そう言う目でトレーニングの動画を見ると、そっちも同じ言い方で独自見解を正当化している。
まぁ、正しいところも正しくないところもあるだろうから、全部を信じちゃいけない。
正しいところは信じたい。
けどそう言う卑怯な言いくるめばっかりやってると、あたしには反発が芽生えてしまう。
これを聞いて感動して全部信じるタイプの人もいるんだろうな。