そのヒヨコも100日後に死ぬ

100日後に死ぬワニに興味がなかったので、盛り上がりを冷ややかに受け止めている。
たぶん最初はテレビで見て、ネットのニュースでも見たかな。
あたしの感覚では、卑怯な宣告であり、そのまま素直に受け止めて楽しめない。
普通は、お話が進んで死んだ後、振り返って生前の様子に悲しみを感じたりするんだろ。
たとえば死亡フラグなんて言葉があり、結婚するって言ったら死ぬとかあるわけだ。
それが本当に死亡フラグだったかどうか、死んでから振り返るわけだ。
あの頃は元気だったのになぁ、と言う気持ちで最初から楽しんでくださいと。
無理や。
あたしから見たら生き物はみんな死ぬんだから、宣告する必要もない。
宣告されていることを特別視して楽しめるほど、死なない前提で生きていない。
死なないなら何も楽しくないマンガは、死んで当然なら同じように何も楽しくない。
死なないのが当たり前と思ってる人じゃないと、死ぬことを特別だと感じない。
特別だと感じないと見る価値を感じなかったというそれだけ。
だが、あたし以外の人間共は死ぬというシンプルな条件に乗って楽しめたわけだ。
その現状が、まるで不死をエサに人間共を一気に洗脳する宗教みたいで不快でもあった。
あたしはなかなか人間を騙して思い通りに動かせないので、うまくやる人がうらやましい。
そういうときのあたしの内心は「ズルいマンガだ」という妬みで染まってしまう。

100日後に作者が自殺して、エンドを書かずにワニが死ねば良いとか思った。
からかい半分でしか見てない。
感動しないし憎たらしいし、どうなるかと追いかけたりもしない。
でもそれが終わったんだろ。
朝のニュースでやってたわ。
ニュースで見て十分。
ホントにあたしにとっては卑怯者がうまくやっただけ。
悔しい。
あたしが思いつかない方法で低脳な人間共をうまく操った策士だ。
何もすごいことをしていない、ただ一言、死ぬって書いただけで世の中を操った。
それはまさにあたしが目指す理想的な、ズルして労せず得してっていう生き方だわ。
しかも誰でも理解出来るシンプルな言葉だけで大量の信者を得た。
悔しくてうらやましくてズルくて敗北感を感じざるを得ない。

あ、作品自体はテレビで紹介した所ぐらいしか見てないから知らん。
死ぬと言うワードであたしは入信出来ないタイプだった。
そういう人もいるだろう。
そういう人は死ぬだけじゃ操れないな。
だとしても多くの人をたった一言で操った能力が、あたしも欲しい、うらやましい。

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