これ誰から貰ったの
筋肉系のYouTubeばかり見てるが、どうやらグラップラー刃牙を好きな脳筋は多いっぽいんだよ。
高校生の頃、学校近くの散髪店で置いてあったのを多少は読んだよ。
全然ハマらなかったけど。
当時のあたしは格闘技ファンだったので、修羅の門とか破壊王ノリタカとか読んでたんだ。
んで散髪店で、平直行にそっくりな漫画が置いてあるなぁって事で興味を持ったんだ。
ところがその高校生のあたしには、他の格闘技漫画と比べて面白くはなかった。
陸奥圓明流の虎砲や無空波みたいな技もないし、最弱のノリタカが格上を攻略する爽快感もない。
明確にあの散髪店で、グラップラー刃牙は読む必要がないと切り捨てた記憶があるね。
実は物置に、人から人へ渡り歩いた全42巻が眠ってるんだが、全然読んでなかった。
よく見てるYouTubeで話題に上がる事が多いので、なぜか持ってる単行本を読んでみることにした。
今32巻まで進んだが、あたしには面白くないし、表現技術の低さや思想にいらつくことが多いね。
昔からあたしが好きな格闘技は品行方正で、世の中はアウトローな格闘技を求めている。
訓練を受けていない不良なんか、ポンコツ運動音痴でもやっつけられる格闘技があたしは好きだ。
刃牙は逆に、何年も修行してる達人すら素人の不良には及ばないって言う話だからね。
悪いやつに憧れた層が刃牙ファンになるんだろうなと、漫画を見てなんとなく感じた。
なんかね、漫画だから嘘で結構なんだけど、嘘で何を美化するかって言う根本思想が違う。
登場人物の誰にも憧れない。
そもそもキャラブレしすぎじゃねーの。
誰が何のために何をするのかがコロコロ変わっちゃってると感じるが。
32巻まで読んでおきながら、まだ主人公の性格がどうなってるのかわからない。
最強になりたいんだか母の仇で戦ってるんだかで多重人格みたいになってる。
高校生の時点では誰も知らない人物で始まったのに、過去編で誰もが知る人物になってるし。
ガンガン喧嘩したいだけの危ない人になったり、配慮があってクリーンに戦う人になったり。
行き当たりばったりで漫画描いてるって印象を受けてしまう。
心の声で「勝負ありだ」みたいな事言ってるのに何も決まらず、試合を見る目も刃牙はボンクラかよ。
その32巻ぐらいでは、愚地独歩の嫁の心の声も全く無駄な伏線になってて切り捨ててる。
書きながらどんどん路線変更して、既に書いてしまったことを考慮してないんじゃなかろうか。
ファンがたくさんいる漫画について言うのも何だが、世に出せるレベルじゃない酷い出来だと思う。
長期に続く人気漫画で、何かしら魅力はあるんだろうけど、あたしには見つけられなかった。
あたしが言いたいのは、ガンダムやスラムダンクが好きじゃない人もいると思うのね。
そう言う人が無理して、好きな振りして有名な台詞に乗っかってくる必要もないと思うのよ。
あたしはワンピが全く好きになれず、漫画もアニメも途中で挫折したしな。
どうせ、好きでもない人って有名な台詞しか知らないから、好きな人からももどかしいのよ。
好きな人をニヤリとさせるマニアックな話は出来ないんだよね。
そういうの良いから。
あたしがよく見るYouTubeの人でも、本当の刃牙ファンとネタ振りたいだけの人がいるはず。
好きでもないくせにネタ振るやつもいるから、じゃぁ面白いのかなぁと思って読んでみたくなる。
読んだ結果、あたしもニワカなネタ振りぐらいは出来ると思うが、マニアは喜ばないよ。
本当に好きな人同士でしか通じない会話に、好きでもない人はどうせ入れないわけよ。
人生は有限なんだから、好きな物だけ追いかけてろ。