3年A組のトンベリ

朝のニュースはZIP派なので、日テレ系のドラマをゴリ押しされることが多い。
今日から俺は、3年A組、あなたの番です、等が猛プッシュされている。
そしてそれらは、Huluでいちはやく見逃し配信されますよと、結局Huluもゴリ押しだ。
数ある中からHuluを選ぶ理由は日テレ系のドラマに強いと言う事ぐらいだろう。
あたしは別に、今流行の番組を今すぐ見たいと思っていない。
面白い物は流行りが終わっても面白いだろうし、誰かと話を合わせるために見る気はない。
だのでZIPの予備知識だけで見てなかった3年A組を、遅れてU-NEXTで見た。
そして今ちょうど、環境問題をホラー映画のような形相で訴えるトンベリが話題だ。
あたしはこの3年A組の担任のブッキーが、トンベリとそっくりだなぁと感じている。
最終回でブッキー一人対ネットの全員みたいな対立の構図があった。
きっとトンベリも、人類は全員こうすべきだと強く主張しすぎ、非難する人が多い。
それさ、日テレのコナンの言葉を借りるなら、「真実はいつも一つ」だから主張すべきだ。
でも正義は一つじゃなく人の数だけ存在するから、主張しすぎはぶつかっちゃうのよ。
その、普遍的真実と個人的見解の区別がついてない所が、ブッキーとトンベリが似てる。
ドラマだから極端な表現をしてるだけで、ブッキーは存在しない。
でもトンベリは現実の話であり、ブッキーを現実でやるとトンベリになるって事よ。
賛同する人も反発する人も、どっちの言い分も個人の見解だから真実ではない。

真実ではないことでも、ドラマで主人公が主張すると、好きで見てる人は真実だと感じる。
主人公が話してる間、その他の大勢が黙って聞いてるシーンはいつも違和感を感じる。
ま、作り物に嘘くさいって文句つけても意味ないけどさ。
ブッキーの個人的見解をマインちゃんに壁ドンして主張したところとか不快だった。
トンベリでも胸ぐら掴んでまで環境問題を語らないだろうし、ここは引きまくった。
一般的には良いシーンなんだろうけど、あたしには個人的見解の暴力的な押しつけ。
それが正義であればあるほど、主張して自分と同じ見解に染めようという態度に引く。
自分の不正解を正解だと言ってくれるまでわめきちらす迷惑行為。
いやだから正義は人の数だけ正解があるから、わめいてもひっくり返らないんだって。
ま、でもドラマだからひっくり返る事もあり、そこがのめりこめないんだよな。
広瀬すずが生徒会長になるドラマも、面白かったけどそんな感じだった。
それに似た感じ。
「しょせん地上波だな」ってまた思っちゃった。

あと細かいことを言えば、ブッキーは死ぬから最後にヤケクソになるのはわかる。
しかし交際相手の義理の父親と血のつながった父親の二人が協力するのが不自然。
あいつら二人はフェイク動画の犯人を暴いてやろうぐらいの動機しかないだろ。
ブッキーだけ、犯人を暴くだけでは足りずにSNSの使い方講座をやりたかったんだろ。
ブッキーはヤケクソだから学校爆破したって話はわかる。
協力者は学校を爆破すると知ってて協力するほどの強い動機を感じなかった。
ましてや警察が、学校爆破に協力して、SNSで死ねって言うなと主張したいかなぁ。
あとブッキーは一人拳銃で足を撃ち抜いたけど、それも正当化されるほどの事かなぁ。
ZIPのゴリ押しはこんな感じかぁ。

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