聞かれたことに答えるなのパターン

「どうしてそんなことをしたんだ」って怒ってる人の話。
理由を聞いているかのような文章なので、ついつい理由を答えたくなってしまう。
例えば「どうして殺したんだ」って言ってる人に、殺した理由を答えても意味が無い。
理由次第で「なるほど、俺も殺すだろう」と納得してくれるパターンはないはず。
殺した理由を話す意味が無いわけだから、そもそも殺した理由を聞く意味もない。
何を答えたって何も変らないのに、どうして理由を聞くのかの理由の方が知りたいわ。
別に殺した場合だけじゃなく、最初から許さないときほど理由を聞きたがっている。
たとえば母が子に「どうしてこんなことしたの」って叱るときに実際は聞く気が一切無い。
我が子が人殺しをしたときは、逆に何か理由があるはずだと信じて知りたがるだろうよ。
その時は母は怒っていない。
叱るときは「どうして」って言いながら何を答えても叱る気で自分を完全に信じている。
あたしはこの、聞く気がないか聞いてもわからないくせに聞く行為がうっとうしい。
でも思い通りにならないときに思い通りにしろって直接言うと印象が悪いんだよ。
問答無用で思い通りにしろって言わずに、まるで相手の意見も聞くかのように振る舞う。
しかしそこまでが人間の限界で、聞く振りまでしか出来ずに結局は答える意味が無い。
そして聞く意味が無い問答無用の人間である事に、聞く方が気付いてないのが面倒くさい。
自分が相手の意見を聞く人間だと思い込んでて、なおかつ実際は問答無用なんだな。

母が子をしつけるときの「どうして」に子の方が正しかったパターンはあるのか?
そもそも正しいかどうかを決める権利が母の方にしかないんだよな。
何かしら正当性があってやったことでも、それでもこの場合はって決めるのは母だ。
学校の先生の「どうして」ももう生徒が悪いとつるし上げた上で聞いてくるからね。
このような場合の「どうして」って会話に、そのまま理由を答えたら負けなんだよ。
言う必要の無いこと、聞く能力の無い人、聞く気のない人への返答は無駄だ。
「どうして」って言われたらまず、怒ってる人に真実を聞かせちゃ逆効果だと知るべき。
自分に理由があっても、相手は既に偏った判断で自分を悪者だと思い込んでいる。
まともに相手をするのではなくあしらうべきだ。
聞かれた事に答えるよりも、相手が喜ぶことを言っておけば良い。
「どうして」って言ってるのに答えず「ごめんなさい」とかだ。
質問に答えてないのに、質問に答えるよりも相手が喜ぶ魔法の言葉だ。

こういうパターンで、質問しておきながら聞く気か能力かない事は結構あるんだわ。
だから質問されたときに、質問に答えた方がいいのかそうじゃないのか判断が必要だ。
迷いすぎて警戒して無口になっちゃうわ。
あれ?答えなきゃ怒るパターン?答えた方が怒るパターン?

そう言えば書いてて思い出したけど、あたしは問題児で結構「どうして」に理由答えてた。
中学卒業の頃に同級生に一言ずつなんか書けっていうイベントがあった。
あたしには死ね的な言葉がけっこうな数で集まり、あたしもけっこうな数を返した。
で、あたしが書いたものを先生が見ると、死ね的な言葉だらけだから問題視する。
よその人はあたしにだけ死ねって書いてて、他の人にはそんなに書いてない。
みんなに一言ずつ書いてたら、そのうち一人くらいには変なことも書くだろうよ。
でもそれを集めてみてくれって話だよ。
あたしには死ねの山が届いてるけど、皆さんに届いた死ねはあたしからだけ。
相手は全然ショックじゃないし、かわいそうなのはあたしの方だと思うけどな。
で、あたしは呼ばれて、あたしが「どうして」って言われるわけだ。
みんなの死ねは一回、あたしの死ねは繰り返しだからな、そうなるわ。
はいはいごめんなさい、相手にするのもバカらしい。
あ、いっとくがこの死ねはお互いに憎しみを持ってない死ねだからね。
いや、相手は本気だったかも知れないが。

たぶん関連のある記事:

コメントは終了しています。