4割値下げ案
最初から5000円で売りたい品物に、1万円の値札と半額シールを貼って売る事がある。
これが効果抜群で、みんな得したと思って偽物の半額商品を喜んで買っていく。
携帯電話の会社も、これをやってたから機種代0円などというプランが存在できた。
電話代が月々7000円、機種代が月々3000円、割引が月々-3000円、で、合計7000円になる。
じゃ、スマホを買わずに回線だけ使う人はどうかというと、割引が発生しない。
スマホを買っても7000円、買わなくても7000円、じゃ、買った方がお得じゃない?
いやいやいや、最初から全員にスマホ売って割り引きもする抱き合わせ価格だからね。
回線は4000円、機種代3000円、合計7000円って本来は書かなきゃいけない。
スマホを買わない人は本来は4000円になるべきところだ。
買った人にお得感を出すために、買わない人にも3000円盛るという商売がまかり通った。
で、その盛ったあとの7000円を基準に、政府は4割値下げすべきと言ってる。
それ、値下げじゃなく、本来の盛る前の価格だからね。
値下げして4000円になりました、機種代は割引なしの3000円です、だと合計は変化なしだ。
でもスマホをセットで買わない人、回線だけ契約する人は4000円で安くなる。
携帯各社は、二重価格でダマして儲けてた分だけ、これからは正しい料金に直すだけ。
4000円から4割値下げしろという話ではない。
というか、最初から4000円だったら政府が値下げしろと動かないけどね。
と言うわけで、たとえ4割値下げしても消費者にとって恩恵はしばらくないと思う。
携帯料金7000円だった人が、4000円と3000円に分けてとりあえず2年はそのまま同じ。
その2年後ついに、新機種を買わずに使い続ければ4000円って時代がやってくる。
格安SIMに乗り換えてもどうせ2000円か3000円で、安い分だけ品質が落ちるわけだ。
高品質を選ぶか少しでもコストカットするか、ちょうどいい価格設定かなと思う。
と、あたしが予想した通りになるなら、4割値下げ案はグッジョブと言える。
ただ、高いのは回線じゃなくスマホ本体だとバレたら、新機種が全然売れなくなるけどね。
地方の携帯ショップはスマホ本体を売らないと、契約だけ取っても儲からないだろ。
8万円のスマホを定価でローンで売るカラクリあってこそ、携帯ショップは成立する。
「通信料値下げ」=「スマホ本体は値上げ」=「携帯ショップは潰れる」に連鎖する。
そしてiPhoneももう10万円超えたから、3万円のスマホに乗り換え多発だろ。
10万円のiPhoneが5万円くらいに割引したかのように、通信料を盛らないと売れない。
割引なしの定価ですってのが一番売れないパターンだと思う。
このままじゃ、通信料が安くてもボロボロのスマホを20年ぐらい使う感じになるかもよ。
だったら国民全員ダマされて、みんなで最新iPhoneがタダだと喜んでた方がマシだろう。