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2007年 1月 13日 のアーカイブ

DSで手術ゲームを二つやったので、どっちがどうだとか書きたい。
ブラックジャックは、ファンを喜ばせるストーリーがあり、
ストーリーを楽しむためには、ひどい出来のゲームを苦行としてやるもの。
ゲームとは呼びたくない。
カドゥケウスは、ありがちな医者道徳が押しつけがましく、
ストーリーについては無視したくなるが、ゲーム部分が楽しめる。
手塚漫画の権利をアトラスで買ってくれてたらどれほどよかったかって妄想してしまう。
これだけ言いたかった。

ゲームって本当に微妙なバランスで楽しめたり楽しめなかったりする。
ブラックジャックで難しい面は、クリアしたときにもう二度とやらずに済むって感じる。
逆にカドゥケウスでは、ついに出来るようになったからもっと来いよって感じる。
この正反対の感情が生まれるのにはやはり明確な理由がある。
ブラックジャックで二度とやりたくないのは、イライラ棒とドレーン連打だ。
シューティングゲームと違って、飛んでくるたまをよけるのではなく、
動きもしない壁にぶつからないよう、時間以内になぞるだけのイライラ棒と、
より速く連打すれば必ず勝てる高速ドレーンは、
ともに、素人がみても練習すれば出来そうに感じる所が逆にまずい。
このことはカドゥケウスをやっていて気がついたのだが、
こっちは初めてやる面では、こんなの永久に出来るようにならないって感じるんだよ。
で、出来そうもない面にチャレンジしているうちにいろいろ発見し、
ついには出来るようになっちゃうんだけど、
より高そうな山を超えた方が達成感もひとしおっていうのがカドゥケウスの神髄だ。
低そうなブラックジャックの山は、練習するほど疲労で出来なくなりストレスだけ貯まる。
山を越えても、もうこの山を越えなくて済むという開放感はあるが、
次はもっと高い山に登ってやろうという気は一切起こらない。
カドゥケウスが上手になると、その上手にやってる様を他人に見せたくなるが、
ブラックジャックのイライラ棒や連打を人に見せたいなんて全く思わない。
これこそが、両者の間にある決定的な差だ。

この部分に触れると、どうやって作ったら、面白いゲームが出来るかもわかる。
イライラ棒や連打のゲームを思いつくまでは誰でも出来るわけだが、
その誰でも出来る物をそのまま発売しちゃったから面白くない。
いろんな事を思いついて、たくさん盛り込み、実際に遊んでみて、
面白くない物は削除して、面白い物だけ残し、足りなければもっと考えて、
っていう感じで、面白くなるまでいくらでも練り込んで完成させる会社と、
そこまでは開発に労力をかけられず、完成させてつまらなくても売る会社が存在する。
まぁ、練り込まなくても偶然、一発で面白いゲームが出来る場合もあるだろうが、
たいがいは何度も建てては壊してを繰り返して、時間をかけるほど面白くなるのは確実。
面白くなかったら発売自体やめて欲しいものだが、マンガの権利が絡むと止まらないんだろう。
面白くなるまでいくらでも練り直すより、旬のうちに発売する方が優先ってこともあるし、
非常に残念なことだが、マンガを使ったゲームは面白くなりにくいんだなぁ。

さて、カドゥケウスと同じアトラスから、面白くなるまでいくらでも練り込んだっぽい、
世界樹の迷宮が来週出るので期待している。
サントラとか全然興味ないけどどうしたものか。

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