パズルで結構
いまさらようやく気がついたが、詰碁は面白おかしく楽しむために作られた形と、
作られなくても自然に生じる形があり、面白い詰碁ってのは面白く作った詰碁の方なんだなと。
作られた詰碁は面白さに存在価値があり、自然な詰碁は実戦に応用出来ることに存在価値がある。
どうせ詰碁をやるなら、実戦で登場しうる詰碁をやった方がいいという結論に、ようやく到達した。
だが、実戦で生じる形というのはまだまだ難しい。
10手以上読めないとわからない形が多く、わからない形だけたくさん覚えるのは楽しくない。
定石についても死活についても、答えを暗記するよりヨミで解決した方が楽しいので、
実戦で生じる形に取り組む前に、やさしく作られた詰碁で訓練しないと、暗記ばかりで飽きる事になる。
暗記した方が簡単でも、ヨミで解決できた方が楽しそうなので、今は作り物でヨミの訓練をしたい。
ヨミを十分に訓練してから実戦の形をやりたい。
と、ここまで考えるに至った経緯について。
福井のレベル1は今最も気に入って繰り返し解いている詰碁の一つだが、
レベル2やレベル3はどれだけ難しくなるのかという事を知りたくてググっていたら、
このシリーズはパズル的であるという書評がヒットした。
すなわち作られた方の詰碁であるということだ。
そこを読んだことによって、実戦とは違うパズルの詰碁をやっても意味がないのではないかと考えた。
でも、のんびりじっくり楽しみながら「強くなる」って書いてるし、のんびりじっくり楽しんでるし、
あとは強くさえなってくれればいいのだが、強くならないなら楽しくなくなっちゃう。
作り物でない詰碁をやった方が強くなるなら、もうこんな詰碁はやってられない。
ということでいったん納得し、福井の詰碁をやるのはやめて、白江式を出してきた。
以前一回挫折した、目で解く基本死活100題とか、一合枡とかが書いてあるやつだ。
黒番統一であるということも好みを満たす。
問題をパラ見したら、確かに以前挫折した時よりは、断然出来そうな感じがしている。
でも、答えのページをパラ見していくと、結構長手数のものが多いようで、まだ難しそうだ。
それだけでやる前に再挫折。
長手数の問題は、まだ丸暗記ぐらいでしかついて行けない。
これを全部ヨミで解けるようになるまで、パズルだろうが実戦に応用できなかろうが、
もっと短手数の問題を甘んじてやって訓練するしかない。
長手数かつ作り物の詰碁をやるくらいなら、作り物でない詰碁に習熟したいが、
作り物でない詰碁に挑むための準備として、短手数の作り物で訓練しなきゃいけない。
定石や布石を理解するためにもヨミの手数を増やすことが必要だが、
死活も実戦で使えるレベルに至るのはヨミの手数が増えてからだな。
ヨミを鍛えなきゃ暗記だけしても何にもわからん。
楽しくなるためにこそ訓練だ。
つーことで、三段合格の死活と、福井のレベル2とレベル3をまとめて注文してみた。
これらがもし難しすぎても、初段合格とレベル1は持ってるんだから、
簡単な方をもっと何度も繰り返してからまた難しい方に挑めばいい。
囲碁をやめない限り、ヨミを鍛える本は買っても無駄にならないはず。