水道橋博士の話
加圧トレーニングに興味を持ち始めた頃、水道橋博士の関連本を読んだが、
この人とはつくづく趣味が合わないなと感じたので、同じ加圧トレーニングに興味を持ったのは奇跡だ。
三島由紀夫がどうたらでっていう動機がもう完全に違う世界の人だった。
彼の場合、仕組みなんかどうだっていいからトレーナーを付けてひたすら指導通りに実践した。
あたしの場合は仕組みを追求し、何がどう作用してるかにこだわり、やる事は自分で決めた。
ゆえに、あたしに言わせれば彼のやったことは、加圧を取り入れた総合的トレーニングだが、
彼はどこまでが加圧でどこまでが加圧じゃないかわかってないから、言われてやったこと全てが加圧だ。
だから要するに、トレーナーの指導でやる総合的なトレーニングで肉体改造したと表現せず、
加圧トレーニングで肉体改造したと、間違った表現をしてしまっている。
彼と同じように、トレーナーが付く金のかかる加圧という名の総合トレーニングは効果的だが、
トレーナーも付かず、加圧だけをやってたら、いかに完璧にやっても大したことはなかったわけだ。
本一冊丸々、色んな物を効いたとか効かないとかで紹介しているのだが、
仕組みを全然考えていないし、そもそも、彼の能力は仕組みを考える方向では発達していなくて、
その努力を三島由紀夫とか文学を読むことに費やして、または文章力の発達に置き換えられているので、
彼と同じように仕組みはどうでも良い人の興味は引くだろうが、あたしには何にも響かなかった。
例えばガンが治るバイオラバーを、親に着せることが出来なかったから親がガンで死んだとか。
名前がマサイなだけでマサイが履いてるわけじゃないシューズでマサイのようになれるとか。
頑張ってマラソン走ったよというドキュメンタリーでもあるので、そのストーリーは結構面白い。
やる気が出る。
人生のゴールにものすごい勢いで突っ込んでいくような話も出ていたので、
その頑張りを一生続けていくんだろうと思って、それなりに励まされて読んでいたのに、
最後に、お笑いに筋肉は不要だから筋トレやめる見たいな事が書いてあって、何もかも台無し。
続けられるレベルで努力し、今後も維持していくつもりの肉体改造ではなく、
一時的に無理してやって、ベストなときの写真を載せて本を書き、その後はやめちゃうってどうなのよ。
つい先日、バイオラバー関連で逮捕者が出て、この本のことを思い出した。
バイオラバーが詐欺だったからではなく、やっちゃいけない宣伝方法をやったという逮捕だったらしいが。
水道橋博士はそう言う物さえ本に紹介してしまってるせいで、
他に紹介してる物も評判落ちるなと余計な心配をした。
加圧だって、有りもしないすごいいい事ありそうなイメージが先行しているし、
それによってバイオラバーと一緒で逮捕になる可能性もある。
やっちゃいけない宣伝って、水道橋博士みたいな人のために規制されてるんだな。
そう言う人がだまされて書いた本だったよと。