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Delphiが2k/XP対応をしないまま、XPの次に発売されるロングホーンに対応しようとした時代があった。
ロングホーンは今の.NETやVistaなわけで、あきらかに失敗したが、
その時点ではあたしも、XPには将来性がなく、急いでロングホーン対応しなきゃと焦った物だ。
当然に、自分で使うテキストエディタの確保って事を考えたので、真魚も.NETに移植した。
その時のソフトの名前が「ぎょえ」だ。
http://wantech.ikuto.com/software/Gyoe.html
名前の由来は今となっては思い出せないが、たぶん「え」はエディタの略だろうな。
「ぎょ」はまた魚かも知れない。
.NETであるがゆえに不利なこともいろいろあるのだが、.NETでしか出来ない事もいろいろやっていた。
その最たる物が、JScript.NETによるプラグイン拡張だ。
初期の.NETでは、.NETそのものをエンジンにして、アプリにスクリプト拡張を簡単に実装出来た。
それどころか、スクリプトをコンパイルしてDLLを作る事さえ出来た。
テキストエディタの拡張DLLをユーザーが作れるというのは結構魅力的な話だったのだが、
.NETそのものの仕様変更で消滅してしまった。
あと、.NETアプリは中間コードなので、コンパイルすると速くなるといわれていて、
それをアップデートのたびにユーザーがやるのはしんどいので、自動でやる機能もあった。
標準の文字コード変換がらみが優秀で、当時は自分でプログラムを作らず.NETに頼っていたが、
今じゃ.NETに付いてる程度の文字コード変換じゃ不完全で満足出来ず、
.NETで使うための文字コード変換ライブラリとかも自作したことがある。
http://wantech.ikuto.com/software/EncodingOperation.html
正規表現は.NETの物を使っていたので、それ以上速くなることもなく遅くなることもない。
時代としては、まだ真魚がプロポーショナルフォントを扱う前で、
画面分割やしおりもない、大変シンプルな、あたしにとっての理想に近い時点でやっていた。
今の真魚にはなくなったが、メニューにアイコンを配置していて、その描画を独自でやっていたので、
ネイティブアプリだとそれをやっても体感上は遅くならないが、.NETは遅くて大変だった。
また、Grepの結果表示画面がすごく遅くて、.NETである以上は速く出来なかった記憶がある。
新たに全てを作り直すくらいなら、これをヒナガタに出来るってぐらいの物でしかないが、
ないよりはマシなので、この残骸を利用して再設計して作っていこうかな。
いや、やる前に挫折するかもな。
ホントによくテキストエディタなんか作ったなと過去の自分に感心するわい。
無理だろ普通。
どんだけヒマだったんだ。
挫折した。
もともとDelphiは、95/98向けのネイティブアプリを作るのに最高のツールだったが、
ちゃんとした2k/XP向けのアプリを作るためには95/98との互換性を捨てなければならず、
ユーザーもメーカーも大改革が必要になるため、対応は遅れていた。
そんな中、XPの次はロングホーンだよというアナウンスがあり、
DelphiはXPへの対応をせず、飛ばしてロングホーンに対応する決断をした。
そしてロングホーンは大失敗に終わり、結果としてVistaが出てきた。
Delphiのロングホーン対応も失敗となり、ようやくXP対応が始まった。
XPに対応してない時点で下降線だったのに、ロングホーン対応もさらに死期を早め、
今はおろそかにしていた品質向上に手を付けてはいるが、なにせもうユーザーが離れちゃって、
売る値段はべらぼうに高くて毎年アップデートしてるのに、いくら買い直してもバグだらけでイライラする。
今のところDelphiでは真魚ぐらいしか作ってないから、毎年何万円も真魚に払ってるような物。
無料の開発環境とかコンパイラに移行したくなった。
Delphiをやめられない理由はネイティブのRADだからだ。
C♯に移行すれば.NETになっちゃうし、VC++ではダイアログボックスをこだわって作る事が出来ない。
まぁC♯ならダイアログボックスにこだわれるかというとそうでもないのだが、VC++よりマシ。
面倒くさいところを簡単にやってくれると、それ以外の所に労力を向けられるわけで、
Delphiがないと真魚は作れない。
だからって毎年何万円も払ってまで、自作のテキストエディタにこだわるべきかって話だ。
有料のエディタを買えば安いし、完璧じゃなくてもそれなりに満足できると思うんだよ。
そしたらもう、真魚をやめても良いかなとさえ思っている。
積み重ねた労力がもったいないので名残惜しんではいるが。
ともかくどうするにしろ、Delphiは金ばっかりかかって品質に見合ってないと感じるので、
たとえ今後も使うとしてももう買わなくても良いように、出来るだけ使わない方向で生きたいし、
そしたらここらで思い切って、また.NETでテキストエディタ作る遊びを再開しちゃおうかななんて。
実現しなかった夢のロングホーンではネイティブアプリより速くなっていたかも知れないが、
現実のWindowsで.NETアプリを作ったって、まず起動が遅いテキストエディタなんて無意味だ。
無意味だけど遊びだからな。
真魚も、自分にとっての実用性より遊びを重視し、無駄にいろいろ対応した経歴がある。
特に、他のテキストエディタに付いている機能なら、自分で使わなくても付けてみようとしたフシがある。
そう言う欲張りをもっと抑えて、真魚以上にシンプルかつ、自分しか使わない物を作るなら、
べつに.NETでも良いかもしれないな。
ただ、一応公開して、あたしと趣味が合う人ならダウンロードして使いたくなるエサを入れておかないと、
バグを見つけてくれる人とか、使いやすさの提案をしてくれる人がいないから、作るなら公開もする。
まぁやる気は出てきた。
DelphiとVistaが憂鬱だったんだから、どっちも無視すれば一応やる気は出る。
やるかなぁ。
Vistaの次のWindowsが出たらしいが、出たらすぐ買うあたしがまだ買ってない。
それどころか、発売前でも評価版を試したがるあたしが一度も試してない。
興味がなくなった。
と言うのも、やはりVistaに感じた絶望とか、時代の流れ、ニーズの変化を受け入れる限り、
そのさらに向こうにあるOSなんて、試すだけ無駄って気がしてならなくなった。
だから、あたしは新しいWindowsの情報を全く持ってなくて、間違った認識をしてるかも知れない。
もしかしたらあたしの気に入るOSかも知れないが、今のところ全然知らないから想像でしかない。
Vistaの何が気に入らないって、不便なところだ。
一般のユーザーは不便なら不便なりに我慢できる程度の不便さだから問題はないが、
あたしはVistaの不便さを解決するために出来る限りのことをしたがる性格だし、
そのために、一般の人はやらないプログラミングという手段まで用いる。
XPまではセキュリティーが甘いおかげで、不便なところを便利にするためにいじる楽しさがあったのに、
Vistaは絶対にいじらせないOSであり、かろうじていじれるところもワンタッチではやらせてくれない。
実につまらないOSだ。
これはパソコンが実用品質を上げるために仕方のないことなのかも知れないが、
実用よりもおもちゃとして長年遊んできた人にとっては、もうおもちゃではなくなった事が非常に残念だ。
ともかく今までXPにやらせていたことが、Vistaでは出来なくなったと言う例がたくさんあるわけだが、
出来ない事を無理にでもやらせようとするのは、プログラミングしてて面白いところでもあるのだが、
どんなことをしようが決して出来ない物は出来ないって言う状況が多すぎて、
Vista向けのプログラミングがつまらない。
それで、新しいWindowsが出たことを契機に、我が家からVistaを追い出そうかと思っている。
今までは、最新のOSだから入れていたわけだが、もう最新版でも普及版でもなくなったし。
じゃぁVistaの次は何かというと、XPに戻したいと思っている。
そうする事によるデメリットは、あたしが公開するフリーソフトをVistaで動作確認出来ない事だが、
7での動作確認は需要があっても、Vistaでの動作確認は需要がなくなるはずだ。
Vistaを買ったような人は7も買うだろうし、Vistaを買わなかった人もさすがに7を買うだろう。
それでも7を買わない人はXPで十分だろう。
あたしはもうVistaを見て将来のWindowsでのプログラミングをやめようとも思ってるので、
XP専用のソフトしか今後作らないってのもありかなと。
ついて行けないんだからついて行くのやめようかなって。
DelphiもVistaの失敗に踊らされて、ロングホーンと心中未遂した後遺症が治る保証はない。
品質の割りに高すぎて、アップデート版を買う気になれない。
Vistaさえ、計画通りのロングホーンで成功していれば、今もプログラミングに夢中だっただろうに。
ともかく、つまんねー遊べないOSの時代が到来したから、もう昔の面白いOSに戻るかなと。
将来のOS対応を考えると、真魚のアップデートもどうせ無駄になりそうでやる気がしないが、
もしかしたらずっとXPで使っていけるかも知れないと思うと、自分のためにもっと改良したくもなる。
ただ、Delphiも品質低下したし、しかも認証がウザいので将来性を感じない。
どうにかもっと遊びやすくならないのかと。