石井直方

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あたしはダイエットに興味がなく、運動も出来ればしたくないのだが、
なるべく短い時間のなるべく楽な筋トレだけで体力を維持できる方法には興味があり、
それがまやかしであれば、もっと長時間、もっとツライ思いをするトレーニングが必要となり、
だとすればやる気はないので、あきらめて何も運動しないで衰えていくつもりだ。
今は、嘘だか本当だかわからない理論に基づき、とりあえず工夫してやってみる段階にいる。

どうすればいいか考えるための主な情報源として、石井直方の本を何冊か買ったが、
その他のググって出てきた情報なんかも総合し、あくまで自分が納得いく説明に到達するためのもの。
本に書いてあるから全て本当だなどと、到底鵜呑みに出来ない事がたくさん書いてある。
特に、筋肉を増やすための話は明快だが、ダイエットが絡んだ話になると途端に疑わしくなる。
ダイエットに触れれば本が売れて儲かるから、いいかげんな事をどんどん書いちゃってるようにも見える。
筋肉博士と言われる石井氏一人VS世界各国無数の実践者で意見が分かれた場合、
博士の最新理論がまるでコロンブスの卵のように世界をひっくり返す過程であると見ればいいのか、
そして、博士ではないが実戦してノウハウを積み上げてきた人々のデータは嘘だったと見ればいいのか、
はたまた、独りよがりのトンデモ理論博士と見ればいいのかっていう事だ。
おそらく、誰が検証してもわからないであろう微妙な事なのだが。

たとえば、世の中には、パワーを鍛えたい人と見た目を鍛えたい人がいる。
見た目を鍛えたい人にとって、腹筋で言えば、六個に割れてたら格好いいと言う事になる。
腹筋が割れているという事は、すなわち凹凸の差があると言う事なのだが、
これを実現する場合、まず筋トレで出っ張りを作り、次に脂肪を落としてへっこみを作るらしい。
脂肪を落としながら筋肉もつけるのではなく、増量期と減量期を繰り返し、
増量期には脂肪といっしょに筋肉を増やし、減量期には筋肉といっしょに脂肪を落とす。
体中、どこの筋肉もそうやって格好良くするらしい。
脂肪を落としながら筋肉を増やすのではなく、増やしたり落としたりを繰り返すのがセオリーらしい。

しかし、石井氏の場合、筋トレと有酸素運動をすれば、筋肉は増えるし脂肪は減るしと本に書いてある。
ここがどうしても矛盾するわけだ。
石井氏に言わせると、ダイエットすると筋肉が落ちるから、そうならないためにスロトレするのだが、
セオリーで言うと、ダイエット中に筋トレすると余計に筋肉が落ちるはずだ。
万人に筋トレしながらダイエットをする事を勧めているが、その両立は不可能か非効率であるため、
わざわざ、増量期と減量期を設けるなどと言うめんどくさい事をやってる連中が大勢いるのに、
それをあざ笑うかのごとく、当たり前に同時進行を提案しているんだな。

石井氏は、先人達の経験則を破壊する新しい大発明をしたのかも知れない。
筋トレして有酸素運動もすればいいというのが、大発明なのかも知れない。
先人達は誰も筋トレした後に有酸素運動をせず、だから気がつかなかった可能性もなくはない。
たまたま、それに気がつかず、先に、増量期と減量期を設ける事を先に思いついたのかも。
そして、増量期と減量期の作戦がうまく行き、みんながそれをやるから、
さらに拍車をかけて、誰も筋トレした後に有酸素運動する事に気がつかなかったということもあるかも。
だとしたら、今後は誰も増量期とか考えないで、増量と減量を同時にやるようになるだろう。
筋肉博士一人VS世界中の実践者という、これほど数の上では極めて不利な状況でも、
石井氏の方が間違ってるとは断言できないし、大発明の可能性はあるんだよ。

他にも、脂肪と共に落とした筋肉を取り戻す場合と、元々ない筋肉を新たにつける場合の違いとか、
基礎代謝で脂肪を落とす場合はどうしてカタボリックを無視してるのかとか、
まだまだ、ダイエットが絡む話になるといろいろおかしいのだが、
所詮、ダイエットなんか考えるような人にあわせて書かれた本だと、
そう言う人にもわかる話だけ書く事になり、どうしても疑問だらけの本になっちゃう物なのかなと。

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