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2009年 1月 10日 のアーカイブ
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水戸黄門の助さんは、チャンバラシーンでも一切斬らず、峰打ちによって懲らしめる。
正義の味方は武器として刀を持っていなければいけないけれども、
その刀を本来の方法で使ってしまうと、悪人とはいえ殺してしまう事になる。
特撮ヒーローなら、相手は異形のバケモノだから殺しても問題にはならないが、
時代劇の悪人は同じ人間なわけで、いきなり殺しちゃうのはやりすぎな感じがある。
バッタバッタと斬り殺されるザコたちにもそれなりに事情があるかも知れないわけだし、
毎週毎週大量に斬り殺してたらどっちが悪人だかわからなくなっちゃう。
だから、勧善懲悪の時代劇でも、悪人を殺さない物は多い。
しかし、必殺仕事人では、悪人を必ず殺す。
その代わり、一応ちゃんと下調べをして、悪人だけを最小限に成敗しているんだな。
それが正義かどうかは別として、最も極端な方法で恨みを晴らすので爽快感がある。
特に、淡々とした飾り職人や三味線屋と比べて、八丁堀は恨みを込めて斬ってる感じが格好いい。
仕事開始のBGMより、主水が仕事するときのBGMに心躍る、完全な藤田まことファンなのだ。

しかし、藤田まことが高齢で、歩いてる様がかなりヨボヨボして来ている。
ムコ殿に子宝をどうのこうのというコメディ部分も成立しない歳だし、非常に残念だったのだが、
渡辺小五郎の登場で、中村主水の役所を世代交代して引き継ぐ事になったようだ。

既にスペシャルを2回やってのシリーズ化だが、仕事人がみんなジャニーズだという事に昨日気がついた。
最初のスペシャルの時はやはり藤田まことに期待して見たのだが、
意外なほどに東山も格好いいと感じ、これなら主水が引退しても仕事人は安泰だと思ったくらい。
松岡はTOKIOとしてよりも役者として見る機会が多いので、ジャニーズの印象が薄い。
からくりの人は関ジャニらしいが、そもそもジャニーズだという事すら知らなかった。
だから、全然ジャニーズだと思わないで番組を見ていて、番宣に出たときにようやく気がついた。

小五郎は大変気に入ったのでこれからも主水の跡継ぎとして頑張って欲しいところだが、
昨日の「うそつき」と言って斬るシーンはどうも気にくわない。
自分は人殺しだと自覚しつつ恨みを晴らすのが仕事人の格好良さであり、
「うそつき」なんて、まるで自分は正義だから天罰を下そうとしてるようで、ちと見損なった。
主水なら斬るときはもっと良い事言うはずなんだが。
正義に燃えるまだ青いキャラで行くつもりなんだろうか。
からくりの人も前回でふっきれたのか、何のためらいもなく金だけで仕事するキャラになってて残念。
松岡に至っては、殺しの道具も変更された上に、クルクルとバトンのように回して手際が悪い。
想い出の糸車をBGMにしていたので、飾り職人的なポジションを狙っているのだろうが、
刺してから心臓に到達するまでの間も結構あるから、仕事人にしては素早くない印象。

とりあえず、まぁまぁ面白い方かな。

藤田まことの高齢化は気になるところだが、ワタオニの宇津井健が若いのも気になる。
父と長女が並んで歩くシーンが夫婦に見えたのでビックリした。