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2009年 1月 29日 のアーカイブ
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最近のマイコミ囲碁文庫は、月刊碁学って書いてるやつが毎月出ている。
その中でも天下五目は大変気に入ったが、碁の戦術は全然気に入らなかったので、
月刊碁学だからと言う理由では、買うとか買わないとかの判断基準は考えていない。
ナントカ対照表は黒番統一で読みやすいが、死活も攻め合いもヨセも一冊で扱っているせいで、
どうしても、同一ジャンルの問題だけを大量に集めた問題集よりは、まとまりがなくて勉強しにくい感じ。
棋力開発テストは買っていないが、同じ理由で勉強しにくそうだから、その類は今後も遠慮する予定。

さて、新しく出たノータイム詰碁だが、そのノータイムというタイトルがツボにはまって即予約購入した。
あたしはヨミが遅いので、しばらく前から詰碁は早解きが出来るようにこだわって反復している。
難しい詰碁を何分も考えて解く事ではなく、知ってる詰碁の答えと応手を思い出す事だけでも、
さっさとやらないと一日で本一冊読み切る事は出来ない。
暗記出来るほど簡単な詰碁を、実際に何度もやって暗記し、全速力で復習することにこだわっている。
だから、簡単そうな詰碁がたくさん掲載された文庫本なら、それだけでつい欲しくなっちゃうのだ。
詰碁は必ず書店で中身を確認してから買うと決めていたのだが、ついつい、Amazonで予約で買った。
それほどタイトルにやられた。

はしがきに、対象は5級から四段と書いてあり、早くも失敗したかなっていう予感。
5級の人向けの問題は四段の人には易しく、四段の人向けの問題は5級の人に難しいのは当然。
つまり、この問題集は易しすぎる問題や難しすぎる問題が多く、ちょうど良い問題が少ないって事だ。
級位者がやれば難しい問題ばかりで勉強しづらく、段位者がやれば易しい問題ばかりで不満。
対象が広いのも、扱う範囲が広いのも、同様に嫌いだ。
もし買う前に立ち読みしてたら、このはしがきを読んだ瞬間に、買わない事を決意しただろう。

しかし良い事も書いてあって、これには元々「詰碁の素」というタイトルがあり、
何万もある詰碁を解くためのたった数十個の素を身につけるための本なんだって。
それじゃまさに詰碁に強くなるための詰碁じゃん。
なんか、そう言われちゃうと、よその詰碁より優先してこれを覚えたくなってしまうわ。

で、最初の10問くらいをやってみたが、第一章はたしかに級位向けって感じ。
級位向けだけでも160問あるんだから、まぁ、160問しかない級位向け問題集だと我慢しても良いし、
逆にその160問を無視して、有段者向け200問だけと我慢しても、量に不満はないだろう。
前半と後半は別の本だと割り切り、とりあえず160問を繰り返してみるのも良いかな。

これで読みにくかったら最悪だったが、ちゃんと黒番統一で、答えのページもレイアウト統一。
一つのページに上下で二問出題しているが、その分ヒント欄がないので小さくはない。
パラパラ見た感じだと、少なくとも一章と二章はシンプルで焦点がわかりやすそう。
三章に手なしの問題があるという事だが、どうせなら、手入れ不要の問題も混ぜればいいと思った。
この二つは対だからな。

どうせ死活をやるなら、実戦に登場する死活を優先すべきだという考えと同時進行で、
たとえ作り物でも、実戦に使う手筋を勉強するための作り物なら価値があると、最近は思っている。
それで、今年一月は初段合格の死活を繰り返していたが、この本もレベルは似たものだと感じる。
日本棋院の囲碁文庫は耐久性に不安があるので、マイコミ囲碁文庫でこれならアリだろう。

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