おぼえたて回帰
あたしが一番最初に買った囲碁の本は、「おぼえたての碁」だ。
http://wantech.ikuto.com/diary/55igo/2007/07_0720_1114.htm
おぼえたてというか、まだおぼえかけの時点でこの本を読み、それ以来放置していたが、
昨日、ちょっと時間があったので読み返してみた。
当時は難しくて、少し読んでは休み、また少し読んでは休み、一冊に何日もかかり、
内容もあまり理解できていなかったが、今ならわかるし面白いし一気に読み終わる。
わかるようになって読み返して思ったのは、やはりおぼえたてには難しいだろうということ。
あたしはルールを「ヒカルの碁」のゲームで覚えたので、一番最初に読むべき入門本は持っていなくて、
手持ちで一番やさしいのがこの「おぼえたての碁」だけど、
この本を最初に読んだ時点ではまだ、この本を理解できるほどの経験は持っていなかった。
自分ではおぼえたてに該当するつもりで読んだが、ルールしか知らない程度だとわからない本だった。
内容を理解できるようになってみて、そのことを再認識した。
そもそも最初に読んだ時点では、三手後の将来を考える能力がまだなかったが、
この本は、三手でわかる程度の簡単内容を多く扱っている。
ルールを覚えた後は、三手でわかる本を読むしかないのだが、そこまでの壁が実に高かったと顧みる。
盤は狭くとも、見たことのある定石を駆使して問題を解決していくわけだが、
その定石を見たことがなかった時点では、解決法がひらめくわけもなく、
シノげるとわからなければ打ち込むこともしないし、先の展開は一切読めない。
そういうのも、今だから理解できるようになったのであって、あの時点では絶対理解できてない。
理解できないまま一度読んだきり、久しぶりに読んだので、これは今初めて理解したことになる。
9路盤の実戦を追って解説されているが、序盤はまさに陣取りで大きい所から打っていくが、
陣取りに夢中になっていると双方眼がない状態になっていて、最後は攻め合いで勝負がつく。
かといって、最初から二眼を意識した打ち方では勝てないし、死活で結構読みが必要になる。
広い盤の方が、多少は損する覚悟で悪手も許されるが、9路での失敗は一発で碁が終わる。
ナメていたけど奥が深い。
13路盤の実戦解説では、やってることが19路に近く、おぼえたてじゃ絶対無理。
まぁ、でも無理でもいいから読んで、もっと勉強してからまた見て収穫を得るタイプの本だね。
あたしは自分では既に、おぼえたてではないと思って読んだわけだが、
まだ数ヶ月しか勉強してないんだから、期間だけで言えばおぼえたてに該当しちゃうんだよな。
これ、今読むといい本だな。