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2008年 1月 30日 のアーカイブ
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既にたくさん詰碁本を持っているので、新しいのは当分必要ないにもかかわらず、
立ち読みでチェックしに行くとついつい買っちゃう。
立ち読みに行かなきゃいいのだが、行ったのは立ち読みしないで失敗したせい。
ともかく詰碁は、たくさん出版されているから選び放題だ。
必ず立ち読みして、ちょっとでも気に入らなかったら買わず、別のを買うことで、
よりよい本が売れ、売れない本は作られず、どんどん読者のニーズを満たすようになる。
あたしは黒番統一でない詰碁を買わないようにし、今後出る詰碁は全て黒番統一になるよう願う。
統一でないのを買わないという発想が、統一のを買うという発想にすり替えられ、
今は新しい本が必要でないのに、また新しい本を二冊買ってきた。
ギャンブルではないけど中毒に違いない。

一つは「必殺の詰碁」だが、残念なことに、たった1問だけ白番の問題が紛れ込んでいた。
1問だけなので、そのページを破って捨てるとかすれば実用上問題ないが、
ポリシーに反する物にまた金を払ってしまったことは残念でならない。

もう一つは、正確なタイトルがどうなるのかよくわからないが、レベル1から5まであるやつのレベル1だ。
これは1300円ということで、他社から出ている文庫サイズの詰碁集と比べて倍近く高い。
高いという理由で、他の安いやつをやり尽くすまで手を出さないつもりでいた。
しかし、中身を見たら白番統一だったので、珍しくてついつい買っちゃった。

いつも黒番の問題ばかりやっているにもかかわらず、白番の問題でも別に混乱は生じない。
ただ、問題には混乱がないけど、解説の活字に混乱してしまう。
間違えて黒の手番で問題を考えると言うことは全くないからいいのだが、
活字で出てくる「黒死」は成功を示しているにもかかわらず、失敗かと勘違いしてしまう。
ま、解説を読むのは最初の数回だろうから、それ以上繰り返すなら問題ない。
黒慣れしすぎた人のためにわざと白に統一したのかもしれないし、気に入らないと言うほどのことはない。

正解図が解答ページの上段に統一されているのも読みやすい。
失敗図はヒントとして、問題図の下に一つ掲載されている。
見まいと意識すればするほど気になって下の図を見てしまう人なら、これは気に入らないかも知れない。
そういう人はきっと、裏面の解答が透けて見えるのも嫌い、紙の質とかも選ぶ基準になるかもな。
あたしの場合は、問題図に集中しすぎて、下の図は全く目に入らない。
無駄に失敗図と全く同じヨミをして、さっさと下を見ておけば良かったと思うこともしばしば。

難易度が最も重要だが、これは「初段合格の死活」よりやや難しい。
初段合格の死活は最初の数十問がウォーミングアップの簡単な問題になっているが、
このレベル1はそれの真ん中辺りの難易度から始まる。
で、まだ最初の20問ぐらいしか見てないから、後半これ以上難しくなるのかも知れない。
これ以上難しくならないなら、一冊まるごと全て、今のあたしの力にちょうど良いということになる。
ちょうど良いってのは、難しすぎて手順を暗記するしか出来ない問題でもなく、
かといって正解率が高すぎず、わからなくてヒントの図を見てようやくひらめくアハ体験が出来るレベルだ。

難易度だけでなく、問題の傾向も重要だ。
依田の詰碁みたいに、どこが焦点かから探す複雑なやつは好みじゃなくて、
よりシンプルに難しいやつを求めているのだが、このレベル1がまさにそれに該当する。
ただし、眼持ちで攻め合い勝ちになる問題があったりする。
「初段合格の死活」には無かった傾向なので、いくら考えても答えに辿り着けなかった。
でも、答えを見ると手順が長すぎるわけでもなく、難しいけど出来るようになりそうな問題ばかり。

レベル1なのにこんなに苦労し、1問辺り10分近くかけてる気がする。
さっさと答えを見ろと言われても、ついついヨミに夢中になり、気がつけば時間が過ぎている。
こんな詰碁が欲しかった。
高い分の価値はある。

このシリーズとは長いつきあいになりそうだ。

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