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2008年 1月 15日 のアーカイブ
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アイドルグループを売り込む戦略として、「○○の中で誰が好きか」という心理テクニックが用いられる。
そのアイドルグループに属さずにピンで出てきたらあまり好きにならなかったはずなのに、
比較することで必要用意上の興味を持って、なんだか好きになってしまうっていう流れだ。
あたしは食べ物でこのパターンにはまってしまっていたようだ。

あたしゃ18才くらいから31才くらいまで、食べ物の味を記憶して比較する能力がとても高かった。
偶然かも知れないが一応、これはヘビースモーカーだった時期と重なる事も書いておこう。
ともかく、カレー王子を自称し、利きカレーにいそしみ、比較ばかりしてたから、かなりカレーが好きだった。
でも、カレーの味を比較してもわからなくなってしまった今、カレーを食べたいとも思わなくなった。
うまいカレーとマズいカレーがある事を知ってこそ、うまいカレーだけを特別食べたくなるわけだが、
どのカレーを食べてもどれもうまいような感じだと、特別うまいわけでもないカレーに魅力を感じない。
うまいと感じる能力は残っているが、特別うまいと感じる能力がなくなってしまった。

アイドルグループでいえば、みんなにそれぞれ何かしらの個性を持たせて売る戦略なわけで、
どれもただの美人とかイケメンで、似た系列ばかりで個性がないと、好きな一人を選べない。
誰が好きかを決めることによって、その所属グループ全体も好きになるわけで、
個人に興味が湧かないグループは、グループにも興味が湧かなくて売れなくなっちゃうんだな。

その点をふまえて、あたしゃどうやら、カレーの味の比較が出来てようやくカレーが好きだっただけで、
比較できないとカレーは好きじゃないって事らしい。

マズいカレーを食べたくないのは以前からだが、うまいカレーも特別うまいと感じなくなったから、
もうカレー自体、嫌いって公言しちゃって、一生食べなくても全然結構だ。

うまいカレー以外は食べたくないと言ってきたから、以前は家でカレーを作る機会は少なかったが、
あたしがうまいカレーにこだわらなくなったから、家でカレーを作る機会が増えてしまった。
でもできれば食べたくない。
どうせ味がわからないんだから、激辛サドンデスソースを垂らして普通に食べているけど、
でもできれば食べたくない。
うまいカレーを食べに行きつけになった店があるのだが、そこも特別うまいとは感じなくなったので、
嫁はしょっちゅう行きたがるけれど、面倒くさいからできれば行きたくない。

家族はカレーの味を比較してもわからない人ばかりなのだが、そのくせカレーを食いたがる。
好きでもないものをあまりしょっちゅう食べさせないでください。
しょっちゅうでさえなければ、特別嫌いでもないので、たまに食べるのは何の問題もない。
でもカレーはなぜか、味を食べ分けられない人にこそ人気があり、しょっちゅう食べさせられる。

問題は頻度だけなのだが、頻度の問題を解決しにくいなら、存在自体を否定するしかないのか。
いっそカレー死ね。

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小さい子供がいると、囲碁をやるほどのまとまった自由時間はない。
盤に碁石を置こうものなら見つかってすぐにメチャクチャにされる。
リアルの碁盤でなくても、PCに電源入れてるだけでいじりたがるから、普段は完全に囲碁不可能。
しかし、嫁とが子供が北海道の親戚に行ってるので、相当の自由時間を確保した。

その時間を囲碁に費やそうとし、具体的に何をやるかと考えた。
一番やりたいのはネットでの対人戦だったが、どうせしばらく人とは戦わないだろうと思っていたから、
今突然気持ちを切り替えて、何局か打ってみようという程の情熱はなかった。
ということで、ネットで入手した棋譜を印刷して並べることに時間を費やしてみた。

マンガ「ヒカルの碁」から入ったあたしとしては、やはり秀策の耳赤だ。
マンガを知らない人にとっては、秀策は歴史上の人物かも知れないが、
あたしにとっては左為という烏帽子のオバケであり、秀策と言うより左為の棋譜として並べる感覚だ。
これならかなり面白いはずだと期待したのだが、クソつまらなくてビックリした。
PCでSGF再生してれば楽でいいのに、自分で並べると番号を追うのに必死で何も見えなくなる。

懲りずに、録画したNHK杯を見るついでに、手元で碁盤にそのまま並べてみた。
眠気対策にはなるけれども、解説は見逃すしどこに打ったかわからなくなるしで、余計なことをしたと思った。
これをやるくらいなら、盤ではなくPCに並べた方が、後でまた再生するのにも使えていいと思う。

昔の碁はコミがなく、黒がどんどん仕掛けていかないせいか、序盤は現代の方が面白い事に気がつき、
古典ではなく現代ので、しかも並べるのが楽な、なるべく早く勝負が決まる棋譜にチャレンジ。
98年2月4日の趙治勲が、93手で終わっているのでこれに決定。
上辺ではさみあって攻め合って、そこだけで勝負が決まるので、あたしにも理解できた。
どっちが勝ってるのかもわからない棋譜を並べるよりは、勝負がわかるものを並べる方が楽しい。
何度か繰り返し並べたら、連続した着手は見なくても並べられるようになった。
こういう棋譜ばかり探して並べれば結構面白くて続くかも知れない。

棋譜並べを連続してやったら、肩はこるし中指はヒリヒリするし、そう出来るものじゃない。
持ち方にはだいぶ慣れて、碁石を落として盤面を壊しちゃう頻度は減ってきた気がする。