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2008年 3月 10日 のアーカイブ

内藤のボクシングが、亀田家にゴキブリ呼ばわりされていたが、なかなか良い例えだ。
心情的に、ライオンやトラに例えられれば喜び、豚や害虫に例えられれば嫌がるものだが、
バカにするつもりではなく、称えるつもりでゴキブリ流とか言えば、かなり的確な指摘に思える。
あたしは本物のゴキブリをナマで見たことは記憶にないので、別に悪いイメージも持ってないのだが、
逆に、イメージだけ思い浮かべて内藤の動きが似ていると言ってるだけだが。
良い意味で、ラバナレス以来の衝撃だった。

ラバナレスってのは、かつて辰吉と戦ったボクサーだ。
それまで、あたしはいわゆる綺麗なボクシングが好きだった。
こうした方が強いですよと言う理論を忠実に守り、個性よりボクシング技術を重んじるタイプが好きだった。
日本のボクサーで世界に挑んでる人達ってのは、その綺麗なボクシングを身につけた人が多い。
それに対して、海外のボクサーは技術よりも根性って感じで、下手なのに強いって事が多かった。
もちろん辰吉はメチャクチャ綺麗なボクシングをする。
不良っぽいイメージがあるから、まるでケンカのようにムチャクチャしそうだが、そんなことは全然ない。
その綺麗な辰吉に、頭悪そうなブンブン振り回すパンチを出し、それで勝っちゃうのがラバナレスだ。
トレーニングで身につけた至高の技が、個性の前にボロボロに打ち砕かれる衝撃を味わった。
それを見て以来、綺麗なボクシングを打ち負かす、綺麗じゃないボクサーの方が断然好きになった。

内藤のボクシングは全然綺麗じゃない。
むしろ、対戦相手のポンサクレックがものすごく綺麗に戦っていて、どっちが日本人だかわからなくなるほど。
内藤はまるでゴキブリのように、フックだかストレートだか怪しいパンチを体ごと振り回し、
振り回しても当ってればいいが空振りして行きすぎたりして、本当に大丈夫なのかと不安になる。
見ていて思い浮かんだ言葉は「やりづらい」ってことばかり。
やりづらさはあっても強くない相手ってのもいるが、内藤の場合はあのやりづらさであの強さ。
トリッキーという言葉が使われていたが、トリッキーというか、ありゃラバナレスだ。

本当にゴキブリと呼ばれて誇っても良さそうなくらい魅力的なボクシングをしやがる。
もっと見たい。
でも亀田家とは関わらないで欲しい。
彼らはもう見たくない。