上沼恵美子じゃダメな理由
M-1は面白さを競う場なので、そもそも公平な判断など存在するわけがない。
速さを競うならタイムを計れば公平に競う事が出来るだろ。
高さや長さを競うならメジャーで測れば誰も文句は言わない。
でも笑いって、そもそもが好みなんだから、人によって違うのは当たり前。
会場に若い女をたくさん入れてるから、若い女が好むネタをやると会場が沸くだろ。
その、会場が沸いたら審査員も低い点はつけづらいし、スベってたらあまり評価できない。
大御所ほど完全に自分の好みで、会場の偏った客層に惑わされない審査をする。
逆に、歴代優勝者のボケの方10人で審査した時なんて、会場の反応に飲まれまくり。
ハゲネタしかないコンビが優勝なんて、いつもの大御所の審査ならあり得ない。
たとえば松本人志なら、漫才の審査かコントの審査かで明確に違う点数をつける。
巨人やラサールは、出場者の普段の漫才と比較して今夜の出来を評価している。
立川志らくなんて、わざと談志リスペクト出してるようなメチャクチャ加減だ。
そんな中で、上沼恵美子だけが公平でないとか好き嫌いが激しいわけではない。
審査員の全員が、自分では公平なつもりで、結局好みでつけてるわけだ。
自分が好きかどうかと、会場が沸いたかどうかの狭間ぐらいで点数をつける。
この中の誰かの審査が公平でない言う話は、他の誰かが公平だと言う話になる。
いや、笑いに公平なんかないっつーの。
んで出場者の中に、M-1で優勝したら引退するやつがいたよな。
M-1での優勝だけが目標で、その他の芸能活動は興味ないってやつ。
その人は、M-1で勝つ事が公平に一番面白いと言う評価だと思ってるんだろ。
でも、上沼恵美子の一番になるのと、松本人志の一番になるのは違うんだよ。
会場ウケの一番になりたいなら、大御所の審査員ウケは捨てなければならない。
そして、その年の審査員を誰にするかで優勝者は変るんだよ。
本当にM-1優勝を狙うなら、まず誰が審査員かの予測から戦いになるんだよ。
その、M-1優勝だけ狙ってるやつは、結局、優勝という権威だけ欲しいのかい?
面白くなくても良いから優勝だけ欲しいのかい?
いや、優勝に裏付けられる面白いと言う評価が欲しいわけだろ。
でもその人達は誰にとっての面白いを求めているのか、自分でわかってるのだろうか。
自分にとっての面白いを追求したところで、公平でないM-1では評価されないんだぞ。
以前はこれは主催者である島田紳助にとっての一番面白いやつ決定戦だった。
島田紳助にとって公平なジャッジが出来る審査員をそろえたわけだしな。
でも今では、誰がこの審査員達を公平だと思って選んでるかがわからないんだよ。
ファミリーマートやサイゲームスからみた一番面白いやつ決定戦になったのかな。
たとえ偏った審査でも、島田紳助や松本人志に偏ったなら非常に名誉ある事だ。
多くの若手は、島田紳助や松本人志にとっての一番になりたいと思ってるはず。
でも、上沼恵美子にとっての一番になる事が、名誉だと思わないやつが多いって事よ。
上沼恵美子の一番になっても、面白いからじゃなくひいきされたからだと思われる。
立川志らくの一番になっても、面白いのかバカにされてるのかわからなくなる。
だからこいつらの審査は公平でないと文句がでるんだよ。
そもそも公平でないのは当然で、公平かどうかは本当は関係ない。
若手芸人があこがれて、笑わせたくなる先輩を審査員にするのが重要なんだよ。
誉めてくれたら嬉しい先輩を用意しろ、誉められても微妙な先輩は排除しろ。
つまり今回の件はそう言う事。