白江式詰碁

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あたしは「これで十分」などという謳い文句に弱い。
80点で合格できるテストで100点を目指すのは、勉強範囲を広げなきゃいけないからダメで、
難しい20点の問題は諦めて、簡単な80点分の問題を必ず正解しようという作戦にこそ賛同する。
広く浅くやるより、基礎に限定してみっちりやりたいので、「これで十分」には惹かれてしまう。
ま、実際は、この本より簡単な基礎の基礎をやって、ようやく今この本が読めるようになったわけで、
かなりハードルが高い「これで十分」だったことは、買った時点では予想していなかったが。



はしがきから、碁の上達法は第一に詰碁だとか、手筋の缶詰だとか、
自然に強くなるとか、どんな難問にも応用が利くとか、保証しますとか書いてある。
なるほど、だから「これで十分」なのか、と信じてしまいそうだ。

あとがきでは、なるべく作り物でない形にしたから初手が三通りあったりすると書いてある。
「上達する詰碁」ってのは、上達しない詰碁と差別化を図ったタイトルだが、
実戦形であるということを重視し、問題成立より上達をとったと言いたいのだろう。
初手を一つに限定することでパズルを成立させると、ナマの形は学べないって事もあるんだろう。
この辺も、繰り返しやるのに向いてる本なのだろうと信じさせる内容だ。

ほかに、「後半以降有段の壁を越えている」とか、「一合升がわかれば五段」とか書いてあり、
本当にこれだけやれば十分な本じゃないかと期待している。

これほど信じていてもなお、難しすぎて読めずに途中挫折していた。
この本を読めるようになることを目標にしてたフシもある。
今やっても適正レベルより難しい問題が多く、一分も考えずに答えを見たりする。
答えの図さえ、それで本当に答えになってるか検証を要する程で、とても難しいものがある。
唯一の救いは、やってて楽しいと言うことだ。
楽しめているんだから、繰り返しやることで身につくであろう事も確信している。

「目で解く基本死活集」の章100題のうち、半分の50題くらいまで目を通した。
「頭で考えるというより、目で解くという感じで取り組むこと」って、何?
具体的にどうしろということ?
頭を使うな、考えるな、見てすぐ解ければいいなって事か。
しらみつぶしではなくズバリを勘で答えて勝手読みしちゃえとかいうニュアンスか。
見てすぐわからない人は考えても良いの?それとも考えたらもう不正解?
考えなくても見ればわかるほど習熟するのはだいぶ先になると思うが。

後書きにあるように、一手目が複数あるのは失題ではないということだが、
そのおことわりがあるせいで、自分の答えも正しそうな時、悩んで先に進めなくなる。
第28問は初手が間違っていて、最強でない応手で成立している失題に見えるのだが、
初手が間違っている失題なのか、それとも複数ある答えの一つなのか、一人で考えてもわからない。

果たして本当に「これで十分」なものか。

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