逆転裁判について
ゲームボーイアドバンスでの1位から3位までが全部逆転裁判だ。
http://gba-mk2.com/data/rank.html
こんなゲームがなかったという点がかなり追い風になってるが、最初の1はかなり面白かった。
探偵とか刑事とかが事件を解決するアドベンチャーならいくらでもあったが、
弁護士が法廷で事件を解決するという内容は新鮮だった。
しかも、ヒントの出し方が非常に親切で、次に何をすればいいか、それとなくズバリ教えてくれる。
台詞を聞き逃しさえしなければ、やれと言われたことをその通りに進行させてクリアできる。
まるで自力で考えてクリアしたかのような感覚を残しつつ、一本道をちゃんと誘導してくれるのだ。
推理アニメの謎解きに参加してるようなものだから、そりゃ確実に面白い。
しかしこれは実は「ほら、今のところあやしいよ」みたいに全部教えてくれるゲームだから、
謎は解かれるためにだけ存在し、別に解けてなくても手順を追えば進行する仕組みになっていて、
結局の所、自分でわかるまでページをめくらずジックリ読むマンガって感じになってる。
一周目は多少なりとも推理しながら遊ぶからいいが、二周目にゲーム性は全くなくなる。
1が面白かったせいで、続けて2とか3とかもやったが、
それは面白かったマンガの続きが見たいというモチベーションぐらいのもので、
ゲームはつまらなかったので、レビューで高評価になってるのはあまり頷けない。
いちばん気になったのは、1は自分で謎が解けなくても誘導して話を全部見せてくれたのに、
2以降は意地悪になってしまい、謎は解けていても進め方がわからなくて進まない。
謎よりも制作者の意図がくみ取れなきゃ、次に何をすればいいかがわからない。
法定の外でも、1のような総当たり調査で良かったのに、
何も見つからなきゃサイコロックにバクチ仕掛けたりとかしなきゃいけなくなった。
1のように楽々進めばストレスないゲームなのに、つまればこんな不快なゲームだったなんて。
サクサク進んで面白いと評判でも、すぐ終わって中古にならんじゃメーカーは痛いので、
わざと詰まるように作ってるのかも知れないが、詰まるくらいならやる気もしない。
普通は、詰まるからこそ解決したら達成感があるはずなのに、
このゲームは謎との戦いではなく制作者の意図との戦いなので、
謎の解決ではなく理不尽さの解決に過ぎず、それは作った側への不満にしかならない。
おそらく1もサクサク進まなかったら高評価は得られなかったはず。
そんな逆転裁判のDS移植版は、1に収録の4話にオマケで5話目が入っていると言う内容。
案の定、4話目までは既にクリアしてるので、既に見たアニメのビデオと同じ。
早送りできるなら全部飛ばしていたという内容。
そして5話は、2や3と同じく、謎解きではなく制作者意図と戦う、無駄に長い意地悪面。
これは、やったことない人用で、しかも4話まで遊んでやめる事を前提にオススメのゲームだ。
サイコロックがない分まだマシだが、法廷では一つの選択肢で即ゲームオーバーになり、
長い長いA連打をもう一度やらされたりしてホントにむかついた。
先が見たくなってやめられないことが楽しいと普通は感じるが、
ゲーム性がない作業をやらされると苦痛を感じるので、5話はホントにやるべきではない。
なぜ最初の逆転裁判がヒットしたのか考え直して欲しかった。
発売予定の4は主人公も変わることだし、続きではないのだから、まさしくやめ時。
でも、このDS移植版ですら、わかっていながら手を付けてしまったのだから、4もやるかもな。