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2006年 7月 22日 のアーカイブ
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またいつもの言い訳を書いてから話さないとな。
誰かが面白いと感じるものを、面白く感じない場合ってのは、
万人を楽しませることが出来なかった側ではなく、楽しむ能力のなかった人が劣っている。
既存の楽しみ方を期待し、別の楽しみ方に臨機応変に対応出来ない人の負け。
どんな映画でも楽しく、どんなゲームでも面白く、どんな料理でも旨い人が一番得をする。
つまらない、まずい、と感じて一つ損、他人に言ったらその人は楽しめてたときまた一つ損。
だから、ハウルがつまらないと感じるのは損であり、そう感じる人間が劣っている。
というわけで、あたしゃ損だし劣ってるが、もう再放送を見なくて済む分だけちょっと救われた。

アメ公に言わせればマンガやアニメは幼稚だと言うが、
ハリウッドでは実写の幼稚な映画を量産しているわけで、お互いに相容れていない。
その辺と通じるものがあるのだろうといつも思ってるのだが、
アニメは現実にないものでもなんでも描けるんだから、何を描いても驚けないんだよ。
同時に、ハリウッドの特撮もコンピュータでどうにでも出来ると知ると全然驚けない。
特撮でもアニメでもない絶景は凄かったりするが、映画の絶景は面白くも何ともない。
ジャッキーチェンのカンフーは面白いが、キアヌリーブスのカンフーは面白くない。
これは、香港映画の養成学校で鍛え上げた腕前と、
マトリクスのために即席で練習した程度の腕前をCGで誤魔化したという差であり、
もしも、CGならどうにでも出来るという予備知識がなければ、偽カンフーも楽しめたのかも。
ゲームだって、ファミコンでは出来ないようなことがプレステ2で出来たら、
最初は凄いなと思ったりするけれども、慣れちゃうとその辺は面白さの加点にはならなくなる。
それで、最新ゲーム機で最新ゲームを遊びたい気力が減ったりしたのかも。

ということで、あたしゃ宮崎駿とジブリの区別もつかないのでゴッチャで書くけれど、
ジブリって、見慣れたことしかやってなくて楽しみどころがわからん。
ラピュタは面白いと思うが、それはきっとロボットっぽい話が好きってことだろう。
昔栄えた文明が滅んで、現代科学では作れないロボットが落ちてきたから面白い。
ナウシカはせっかく古代の破壊兵器が出てきたのに腐り落ちて、
魅力を発揮できなかったことに消化不良的な感情を持ったし。
そういう話と全然関係ないトトロとかもののけ姫とか神隠しとか、楽しめた記憶がない。
同級生が宅急便をわざわざ映画館に何度も見に行ったという話を聞いたが、
そう何度も、いったいどこを楽しめるのかと問いつめたいくらい。その人死んだけど。
そして今回のテレビに入ったハウルも、いったいどの辺が楽しいんだろうか。
ジブリが全部面白いとかって感じてる人は、どの部分を楽しんでるのだろうか。

そしてそれって、映画であるって事が重要なのかっていう疑問も持っている。
例えば実際に映画で使われた絵を切り貼りして作ったマンガ本ってあるじゃん。
そのマンガで見ても楽しいものなのか、はたまたアニメで動いてることが楽しいのか。
ハウルをCGまじりの実写でやったら、アニメで楽しめた人は楽しめるのか。
それによって、ジブリの何が評価されているのか、ストーリーなのかアニメ技術なのか、
キャラのかわいさなのか宣伝能力なのか、いろんな事がわかると思うのだが。
で、それによってまた、宮崎二世でもやっていけるのかいけないのかもわかるだろうが。
ゲド戦記のしつこいアピールに、そんなことも思った。