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2007年 12月 15日 のアーカイブ
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本格中華と大衆中華の線引きを勝手な判断でしてしまうことになるが。
そもそも、本格的なイタリアンや中華の店は、一人で行ってもあまり食べれる物がない。
チャーハンとかパスタとかを注文しようとすると2~3人前からになって、いろいろチョコチョコ食べるのは無理。
そういう店は、ランチメニューとして、一人用のセットを用意してたりするから、それしか食べれない。
だから、本格店はみんなで行って分け合って食べるのがデフォルトになってしまう。
ここで大衆中華料理店と呼ぶのは、値段の話ではなく、一人用メニューの多さを基準としたい。
さっき行ってきた店はパチンコ屋の隣で、一人で来る人も多く、相席で忙しく食べる大衆店だ。
セットを頼んで最後にコーヒーが出るような上品な所ではなく、食ったらさっさと帰る店だ。

そういう大衆中華料理屋のラーメンが好きだ。
あたしは昔から県内に幅をきかす津軽風のラーメンが大嫌いで、一時はラーメン自体が嫌いだったのだが、
カップラーメンは好きだし、他県(秋田以外)のラーメンも好きだし、嫌いなのは青森県産のみ。
麺だけ青森県内の大量生産メーカー品を避ければ、基本的にラーメンは好きだ。
好きで食べたとしても、所詮はどういうラーメンが美味しいかという理想像はだいたい完成してるので、
どこに行ってもそれなりに美味しいラーメンが出て、特別どこかにこだわる気はない。
どこでも似たラーメンが食えるようだと、どこの店にも価値を感じなくなっちゃうので、
そうではなく、そこのに行かなきゃ食べれない変なラーメンを求めてしまうわけだ。

そこで、ラーメン屋ではなく中華料理屋のラーメンというのが好きになってくる。
一般的なラーメン屋が目指す美味しさとは全く違う、中華料理として美味しいラーメンが出てくる。
ただ、本格中華の店だと、ラーメン屋より美味しいラーメンを食べたことはまだない。
今日行った大衆中華屋は、結構前から何度か行ってるのだが、本当に食べたことがない味を出してくる。

前回行ったのは何ヶ月前とかだったから何を頼んだか覚えてないが、
おそらくその時も、何らかのラーメンを頼んだというのは記憶している。
定食のご飯が丼飯なので、二人で行って自分はラーメンで、さらにご飯を取り皿に分けて貰った。
で、その食べたラーメンが、四川風ってやつなのだが、何味かを表現することが出来ない。
色も何とも表現しがたく、あえて言えば山吹色かな。
表面に山吹色の膜があって、その下には普通の醤油ラーメン色がある。
まぁ醤油味といえば醤油味だが、複雑ないわゆる中華の、何ダシだか表現できないダシ味が強く、
あきらかにそこでしか食べれない個性的なスープだ。
麺はよそと比べて美味しいわけでもないが、その個性的なスープの貴重価値でカバーして美味い。
定食の分のご飯が多かったのでスープはだいぶ残してきたが、レンゲですくったらタケノコ片が入ってた。
美味しい中華には大概タケノコが入ってるのだが、ひょっとしてこれ、タケノコダシなのかな?
タケノコって、ダシ出るの?

正体はともかく、一般のラーメン屋とは違う方向性の美味しさを追求する中華屋の味の貴重さ。
その中でも、大衆店だと本格店より味が馴染みやすいんじゃなかという、さらなるメリット。
普通のラーメンに飽きた頃に大衆中華料理屋のラーメンを食べよう。