維持のモチベーション
世界一受けたい授業で、リバウンドがどうのこうのと言う話をやっていて、
まぁほぼ旧世紀から知られている古い知識の列挙でつまらなかった。
おそらくこの先生は、体脂肪を電流で測定する機械を発明した人としてテレビに呼ばれたのであり、
それ以上の知識は一般人並みなのにもかかわらず、無理矢理に専門外の話題をさせられたんだろう。
その、一番の功績である電流による測定だって、目安にしかならない程度の物であって、
本当に体脂肪を計ってるかのように誤解されそうな番組内容には不満を持った。
大まかな内容はともかく、何人かの芸能人のダイエット観が垣間見えて、そこは面白かった。
特に、体を変化させると言うことはやはり誰でも面白いが、維持はつまらないと感じているんだなという点。
河本はせっかく加圧をやったのに、続けろと言われてもしなかった。
低炭水化物ダイエットをやったって人も、うまく行って気を抜いて持続しなかった。
リンゴを食べた人は、維持じゃ満足出来ずにもっとご飯を減らした。
番組では、ダイエットするとはじめはどんどん体重が減るからやる気が出るが、
あるとき停滞期で減らなくなるから、やる気がなくなってやめるって人が多いと紹介していた。
そりゃそうだよな。
努力が形になって現れたら面白いし、努力しても何も変わらなければ面白くないもん。
あたしが感心したのはここまで。
そのあと、番組は努力をやめるとリバウンドすると言う話に続くのだが、その辺は別に興味なし。
あたしはとにかく、やめたらどうなるかじゃなく、やめたくなるかどうかの所だけ強い興味を持った。
ほとんどの人は、ダイエットしはじめる時点で既に、一時的にやるつもりで開始していて、
一生続けるつもりで始める人はあまりいないから、続けられない無理なダイエットに手を出す人が多い。
彼らはやる前からリバウンドが確定しているのであり、無理なダイエット自体が体に悪いのに、
リバウンドでさらに体に悪いんだから、ほとんどの人はダイエットをそもそもやるべきでない。
無駄な努力を通り越して、マイナスの努力になってしまう。
そう言う人のことは考えた事があるが、そうでない人のことはあまり考えた事がなかった。
すなわち、ちゃんと一生続けるつもりで正しい努力をする人でも、結果が出なければやめたくなるし、
たとえ結果が出ても、いつか変化が少なくなるとやめたくなるんだなと気付かされた。
しかし、人間の体はそういつまでも努力を反映して変化し続けるのは不可能だ。
最初はハイペースで痩せたからって、そのまま痩せて体重がゼロになる事はない。
どこかで必ず、痩せる努力から維持する努力に切り替えるときがやってくる。
すなわち、何かになりたい気持ちから、今のままでいたい気持ちにシフトしなきゃならない。
それってあたしにも出来るのかなと不安に思う。
特にあたしの場合はダイエットではなく筋トレなので、維持どころか加齢で衰えてもくるわけだ。
頑張っても維持すら出来ないとしても、それでも少しでも維持しようと筋トレを続けられるかどうか。
今はやるだけ増えるから面白いが、やっても減って行くようになったらどうなるのかなと。
さらに番組で、女性タレントが筋トレでムキムキにはなりたくないと発言したところ、
先生は女性が筋トレしても維持する程度で、頑張ってもムキムキにはなれないと答えていた。
そんな所詮維持にしかならない程度の筋トレを、女性は頑張ってやる気になるものかどうか。
男性より筋肉がない分きついのに、頑張っても男性のようにどんどん筋肉が増えていかないなら、
筋トレするモチベーションなんて上がらないだろ。
まだ有酸素運動の方が、やればやるだけ汗かくからなんとなく痩せてる気がして、
しかも筋トレよりは体重計に変化が出るからやる気出るだろうと。
しかし女性であっても健康に貢献するのは筋トレの方だと思うし、
有酸素運動は時間とカロリーを浪費し、健康に寄与しない無駄な行為だと思うので、
知ってる人にも勧めるとしたら断然筋トレなのだが、女性は筋トレしても維持にしかならない。
やっても何も変わらない物を勧めたってやる気は起きないんだろうなぁ。
本当は今日からでも嫁にスクワットさせたいが、やる気にさせるのは無理だろう。
男に生まれて良かったと思ったし、女はかわいそうだとも思った。