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2007年 8月 29日 のアーカイブ
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ひと目のシリーズを復習しながらも他の本を読み進めている。
本当は、布石が出来上がった後に次はどうやって争っていくのかを鍛えなきゃいけないのだが、
その争いがだいたい落ち着いた後の大ヨセの本を、間違えて買ってしまった。
前書きには、マスターすれば何十目も差が出ると書いてあり、良書の予感が走る。
しかしこの文句は以前も見たことがある。
これをマスターすれば初段の実力ってやつだ。
「読めば」ではなく「マスターすれば」って言う所がポイントだ。
読んで理解した上で実戦でもそれを行うことが出来る実力になれば「マスター」だからな。
読んだ人をいかにマスターまで導くかで良書かどうかが問われるわけで、
読んだだけじゃマスターできない中途半端な本は初心者でも書ける。
だからそういう文句は何の意味もないのだが、出来るかどうかで何十目の差がある事だけは理解した。
大ヨセで何十目の得が出来る事さえわかれば、心がけてやるようになるからそれだけで得はしたはず。

実際に中身を見てみると、8ページから37ページまでの30ページが大ヨセの解説で、
その先220ページまでは実戦の局面を掲載し、どこを寄せたら一番得かの問題集になってる。
サブタイトルにある7つの法則は28ページから登場するので、実際に重要なのはそこから10ページのみ。
で、たしかに納得の7箇条で、なんとなくどうやればヨセで有利になるかは理解した。
しかしそのあとの問題集はレベルが高すぎて全然分からない。
正答の解説も全然身にならなかった。
たとえば、盤面の内のどこを寄せれば一番得か、ABCDの4箇所で選択させる問題がある。
答えはAだったとすると、最初の図はAから寄せた場合の結果が10手ほどだ。
そして二番目はBに一手置いた場合、相手がAに一手置くよという図が書かれている。
3番目と4番目は同様に、CとDに一手置き、相手がAに一手置いた図だ。

いやいやいやいや、そりゃねーべ。

初心者としては、Aをこちらから寄せた図と相手から寄せた図を比較して、どれだけの差があるか知りたい。
そして、Bをこちらから寄せた図と相手から寄せた図も比較して、たしかにBよりAだなと納得したい。
しかしAの正解図を見てもどれだけ得か分からず、BCDの不正解図を見てもどう悪いのか分からず、
最後まで読んでもどこを寄せれば得かをイメージする力は一切養われなかった。
こりゃきっと、わざわざ書かなくても未来予想図が描ける有段者向けの本で、
初心者が見るものじゃなかったんだろうとあきらめた。

問題は全然解けないけれども、活字の部分を読むことを重視して次々に先に進んだら、
あっという間に読み終わり、ボリュームに不満。

本を読んでも身につけなきゃ強くならない事は十分に理解したのだが、
良い攻略本を買えばゲームが上手くなるという原則は無視しきれず、どんどん囲碁の本を買ってしまう。
またAmazonに3冊注文したし、そのほかにまだ欲しい本が7冊もウィッシュリストに入っている。
囲碁の本を薦めている人はみんな10冊以上薦めてるけど、事実たくさん買う事になるんだな。
しかしもうレビューが付いてない本は買わないことにした。
なるべく多くの人が評価する本だけを買うようにして、買うお金より読む時間を節約しないとキリがない。

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