カメ止めのネタバレについて
地上波のカメ止めを見て、あたしは内容を誤解をしていたことを知った。
予備知識が多少あった。
「前半はゾンビ映画、後半はその舞台裏」と、何かで見た記憶はある。
確かにその通りだった。
あたしの誤解は、ネタバレしないように、何かを隠して会話している人達だ。
ゾンビ映画と舞台裏っていう以上に何かしらネタバレしちゃいけない物があると思った。
例えば舞台裏のさらに舞台裏があるとか。
ラストまで見るとそこまでの全てがひっくり返るオチが待ってるとかさ。
見た人が口々にネタバレするなって言ってたことに惑わされ、何かある思って見ちゃった。
実は誰かが本当にゾンビなんじゃないか、誰かが何か企んでるんじゃないか。
後半がネタバレ劇なのに、そのネタバレ劇中に何か怪しいところを探してしまった。
違ったよ、別にネタバレしちゃいけないことなんか何もない。
むしろ、ネタバレしちゃいけないことがあると勘違いしてみると裏切られる。
本当にただの、前半はゾンビ映画、後半は舞台裏、ただそれだけでしかない。
もどかしい。
前半のゾンビ映画がB級過ぎて、おかしいところがいっぱいあるんだよ。
そのおかしかった所が、実は撮影中のハプニングだったよと、話がつながって笑う映画。
たとえばゾンビが吐いたゲロは、実は役者が酔っ払ってて本物だった所で笑う作り。
だから最初の映画パートはくだらなくても、舞台裏パートでもう一回見ると笑える。
わざとらしい「こんなところに斧が」と言っちゃうシーンも、舞台裏で理由がわかる。
一部カメラ目線になっちゃった理由も、怪しい時間稼ぎの理由も別角度でわかる。
その別角度パートを見て笑う映画だから、笑いの中身をネタバレしないでねって事よ。
でもあたしはその、ネタバレするなって言ってる意味を誤解して、過剰な期待をした。
笑う映画だから笑う内容を先に言うなよって事ね。
あたしにとってネタバレって言葉はもっと深刻な真面目な秘密をイメージする物だ。
「誰が犯人か言うなよ」ぐらいのことが隠されてると思った。
最後まで真剣に見ちゃった。
何もなかった。
あ、笑うだけか、ハードル上げすぎたな。
結果、逆にネタバレするなって言わない方がよかったんじゃないかと。
そして、結果的にいろいろ賞を貰ったりした事がハードル上げたんじゃないの。
そう言う事前情報なしで普通に見るべき、そこそこ面白いB級映画じゃなかろうか。
ネタバレ禁止って言わずに「前半面白くない映画、後半それを笑う映画」ってバラせば?
そもそも、バラしてもなお面白い映画を作るべきだろ。
ネタバレされたら儲からなくなる映画は、ネタを人質にとってるような卑怯さを感じる。
カメ止めは別にネタバレしても面白さは変らないじゃん。
他の映画も犯人が誰か、主人公が実はアレだったとかネタバレしても見たいように作れ。
って、もう何年だか何十年だか映画見に行ってないあたしが言う事じゃないが。