日の丸カー
自民党総裁選のための往復ハガキが到着し、誰にするか保留のまま一泊してきたが、
函館駅前で、日の丸を掲げた黒い車が、共産党の根絶を訴えて通りすぎていった。
それって右翼か?
田舎者には実に珍しい光景だった。
日本にも思想の自由は一応ある。
どんな思想を持っても良いのだが、そのぶん、よその人がどんな思想を持っても我慢しなきゃいけない。
自分が自由なかわりに、よその人の自由も認めなきゃいけない。
だから、自分の正しいと思う事を宣伝して、自分と同じ思想の人を増やす行動はいいのだが、
自分と違う思想の人を減らす行動ってのは、はたしてやってもいいことなのかどうか。
テロでも起こさない限り、オウムだかアーレフだかの人が信者を増やすのは自由かも知れないが、
信者の人を無理矢理やめさせるのは人権を侵害したことになるんじゃなかろうか。
それと同じで、右翼の人が右翼の思想を広めるのは自由でも、
左翼を減らしたいってのは左翼の人権を侵害しないと出来ないことなので、
過激な人達だという印象を受けた。
共産党員の人権を侵害したいと平気で言ってる人は、共産党員とすれ違う時どうするのだろうか。
たとえば街のどこかには共産党の事務所があるだろうし、そこを通る用事だってたまにはあるだろう。
あの日の丸カーは共産党事務所の前を通るのだろうか。
あえて通って、共産党事務所の近辺の人に訴えるのだろうか。
で、怖い人が降りてきたら嫌だから、共産党員は警察とかに通報して、
でも日の丸カーは一定箇所にとどまらずに移動しながら叫んでるから法律上問題ないとか、
なんか一連の攻防をいろいろ想像してしまった。
最近の共産党は赤のカラーをあまり出していない。
あたしが中学校の時の社会の先生は、完全に思想が真っ赤で、名前まで赤を二つ書く赫子先生。
中学校の時はその先生の影響で赤い思想に染められていた。
なんの疑問も持たず、学校で教えられたことだし、普通だと思っていた。
平和を愛し、みんな平等で、すごく良いことを願う先生だと思っていた。
今思うと偏った先生だったよ。
赤い思想って中学生あたりにはとってもわかりやすくて受け入れやすいと思うよ。
でも逆に、所詮は中学生レベルの発想って事だな。
根絶やしにする気はないけど、日の丸カーの右翼の方にあたしはつく。