台本がある試合について
もちろん今日も亀猿についての話題だ。
いやーでも、あたしゃ先日のイカサマを見るまでは疑いもせず応援して来たわけで、
そのイカサマを見たからと言っていきなり亀猿とか呼ぶ事には抵抗はあるが、
でも不正に腹を立てていることは事実だから、あえて亀猿とこれからは呼ぶ。
http://www.diary.ne.jp/user/31174/
↑亀猿というネーミングについてはこれを。
亀猿ご本人によると、相手の方が技術があって格上だが、気持ちで勝ってたんだってさ。
わかってるじゃん。
技術があって格上の相手がわざわざ地球の反対側まではるばるやってきて、
地元のヤクザの集団に囲まれて試合をし、不当なレフェリングを受け、
相手はKO寸前でなんとか12R立ってただけの亀猿なのに、判定で負けた。
ボコボコにされても最後まで倒れなきゃ勝ちなのなら、サンドバッグが世界王者だな。
亀猿と違って、パンチ貰っても吠えてごまかしたりしないし、クリンチで逃げないし。
あたしゃ当日、「12ラウンド戦わせるのがかわいそうになる試合」と書いた。
サンドバッグと違って痛々しくて本当にかわいそうだった。
金で買える無価値なベルトは、亀猿でもオヤジでもなく、サンドバッグに巻いてやれ。
そしてTBSは、あれは微妙で僅差な試合で、ジャッジによってはひっくり返る程度だと力説。
やりすぎ。
同じリングで戦うことすら不思議なくらいの実力差があった。
僅差でも疑惑でも微妙でもなんでもなく、ただのインチキ。
この日のウソを後日のウソで塗り固めようとするTBSは卑怯。
もう一度戦えばいいと言う結論に誘導しているが、そりゃ興行的には何度でもやりたいだろう。
でも、100回やれば100回不正を行うだけで、不正無しで勝てる実力はないことももうわかった。
やっても良いから、関西ローカルで地元ヤクザ向けだけにやってくれ。
あたしゃ一般人よりも多くプロレスを見る方である。
メキシコに行ったときもルチャ見て来たかったのだが、向こうのは不定期でやるらしく、
いつやるのかは本当に直前じゃなきゃわからなくて、上手いこと見て来れなかった。
で、プロレスでは少なくない試合で台本がある。
製本されたものではなく、お約束とか、いわゆる空気を読むこととか、花を持たせることとか。
プロレスはキンタマを蹴っても注意を受けるだけで、試合結果が不利にならない。
時には凶器も登場するし、タイガージェットシンは毎回リングにサーベルを持ち込んだ。
こんな、あるんだかないんだかわからないルールだから、お約束がないと殺し合いでしかない。
プロレスが好きじゃない人はよく、本気で戦わないことが不満だというけれど、
あいつらは総合格闘技と違って、試合のスケジュールがミッチリと組んであって、
試合する相手は仕事のパートナーであり、ケガしないこととケガさせないこととを重視し、
ダメージとしての衝撃より観客への衝撃を与える技を研究した結果がプロレスなのだ。
だから、プロレスでベビーフェイスの新人が悪者を豪快にやっつけてデビューしても、
ファンは皆、これからはこの人を応援しようということで一体になるわけだし、
女性や子供がダマされたとしても、誰もそのことに不満は言わない。
仮面ライダーが強いとかカッコイイとか言う例もある。
実際は特撮で台本のとおりに演じるだけで、強くもないし、中の人は別の着ぐるみ俳優だ。
だからといって、仮面ライダーに実力で戦えとか、変身はウソだとか文句は言わない。
どんなかっこいいセリフを言っても、それに反論する方がおかしい。
プロレスでも仮面ライダーでも認められていることが、なぜ亀猿だと腹が立つのか。
やっぱりサッカーと一緒で、期待させておいて裏切られたって気持ちかもしれないな。
プロレスもライダーも、そういうものだとわかって見てれば楽しめるのに、
本気になってみてプロレス観戦で死んだり、変身ベルトで屋上から飛んじゃまずいだろう。
亀猿の試合だって、あれはヤクザの誕生会だとわかっていれば、そのつもりで見れたのだ。
どんなヤクザが見に来てるかと客席に注目して、どんな勝たせ方で盛り上げるかを見るものだ。
ちゃんと練習して実力で勝って世界一になった元王者たちには確かに失礼だが、
今回はそういう真剣勝負ではなく、金をかけたショーだと割り切って放送すべきだったのだ。
亀猿やオヤジや、TBSで仕事をする人、TBSでも仕事が欲しい人、ヤクザが怖い人、
いろんな人が今後も亀猿を誉めたりする発言を見かける機会が多くなるだろうが、
それは仮面ライダーを誉めてるのと同じなんだから、あまり噛みついちゃいけないんだな。
でもやっぱり、真剣勝負の人と台本ありの人では所属団体を分けて欲しい。
プロレスラーも総合のリングでは本気で戦うし、ちゃんとしたラインは必要だ。
といっても、いまさらハッキリと台本ありのショーだとは、ヤクザの手前もあって言えないから、
「本格的」ライトフライ級タイトルマッチって、さりげなくニセモノだとアピールして欲しかった。
「本物と同じリングで戦う」王座決定戦でもいいし、「特撮一切無し」でもいい。
それか予告を付けるのはどうだろう。「7R目のピンチをどう乗り越えるかに注目」とかね。
どっちにしろ大晦日は、絶対見ないって言う人と、ウソとして楽しむ人に分かれるだろう。