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2006年 2月 6日 のアーカイブ

やっぱりフォントの扱いはハンパじゃなく難しい。
画像
この画像で何をやっているかというと、文字の並び方で幅が変っちゃうという検証。
真魚の内部では、「て」の文字幅と「し」の文字幅をいったん算出しちゃったら、
その文字幅を覚えておくことで、「て」や「し」が何度出てきても算出ナシで描画している。
文字幅を全部計算してたら激遅なので、1文字につき計算するのは1度きりだ。
それでうまくいくフォントもあれば、うまくいかないフォントもあるってこと。

2行目と3行目をみれば、「て」と「し」が同じ幅であることがわかる。
だが、4行目と5行目で「あ」の位置が違っていることに注目だ。

「て」の文字幅 + 「し」の文字幅 = 「てし」の文字幅

コレはうまくいっているが、

「て」の文字幅 + 「し」の文字幅 ≠ 「して」の文字幅

つまり、

「てし」の文字幅 ≠ 「して」の文字幅

ってことになっちゃったので、内部での処理方法が破綻してしまう。
カーソルとか選択とかの位置がおかしいことになってしまう。
同じフォントを違うエディタで試してみる。
メモ帳では、「てし」≠「して」で表示されているが、カーソル位置はマトモ。
EmEditorでは、「てし」=「して」で表示している。
理想はメモ帳と同じ動作だが、真魚を修正するならEmEditor風にするしかあるまい。

もう一つの問題。
http://www.microsoft.com/japan/msdn/windows/windowsxp/FixedPitchFont.asp
今回のプロポーショナルフォント対応は、XPでしか動作検証していない。
2000では、この問題のせいで等幅フォントをまともに表示できてない可能性がある。
でも、もう2000をインストールしたマシンはない。

またまた素人の壁を感じている。

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EmEditorはFree版の配布をやめて、Share版とパッケージ版になって久しいが、
このたび、また新しいFree版を提供した。
http://www.emeditor.com/jp/download.htm
コレが出たことで、存在意義を失うテキストエディタは多数あるだろう。

かつてのFreeの時代にはわりと使っていたのだが、エディタの世界はその後大きく変化して、
良い道具だからと言って更新の止まったものを使い続けるのはデメリットとなった。
タブのものを使いたかったり、文字コード関連の問題があったりで、
結果的に今は自分でテキストエディタを作ったりしてるけど、やめたいと常に思ってる。
これまで、作者と趣味の合う人だけが真魚を使うべきと思っていたわけだが、
これからは、趣味の合う人にすらEmEditor Free版を勧めたい。
真魚は、作者の趣味を満たすテキストエディタが存在しないから作ってきたわけで、
EmEditorは作者の趣味を完全に満たすようだから、もう真魚に存在意義はないようだ。
おそらくこれからもチビチビと真魚を作っていくけど、それは自己満足にすぎない。

テキストエディタは、素人が趣味で作ったものだなんて使うべきじゃないと思う。
作った本人なら中身にまで精通してるわけだし、自作のメリットは多分にある。
でも、他人が使うなら自己満足的なフリーのテキストエディタをあえて使う必要はない。
これ、パソコンの自作にも通じるところがあるわけだよ。
メーカー製だと満足できない場合だけ自作すべきで、
同じものをあえて自作しても高くつくし保証はないしで自己満足になるだけだ。
そんな自己満足のパソコンを、本人以外が使うメリットなんてないでしょうが。
これまで、UNIX風の操作なヤツはダメ、内部がSJISのはダメ、タブなしはだめ、
折り返しで問題が出るのもダメ、色分けしてないのもダメ、とかわがまま言ってきたけど、
そーいうわがままを全部EmEditorは満たしているし、プロが作った無料版なわけで、
あたしと似たようなわがままを抱えている人は間違いなくEmEditorを使うべきだろう。

問題はあたしがEmEditorを使った場合だけだ。
あたしゃずっと真魚をいつでもいじれる状態で自分で使ってきたわけだから、
なにか不満が生じればその都度、真魚をいじって改善できるという立場にいたわけだ。
高性能だが自分で改造できないエディタより、低性能でも自分で改造できるエディタがいい。
そんなわけで、自己満足の真魚はこれからも改造しつつ公開していくだろうが、
もう他の誰にもこんな素人の作ったオモチャは勧められないな。

そうなると、趣味でもっと偏った路線へ方向性を変えることもアリかな。