常識のズレ
引き続き、見せたくないサイトの話だ。
あたしゃどちらかと言えば、年配だらけの不動産屋より、WEB制作業者の方に感覚が近い。
不動産屋の間でしか通じない常識が、やっぱりWEB屋には通じてないのだが、
その通じてないまま作ったサイトを、不動産屋はちゃんと確認してないのが悪い。
各不動産屋に、できあがったホームページを確認する能力がそもそも無いのだ。
インターネットの使い方がわからないからこそ、WEB作成を業者に依頼した。
そしてその業者が作ったサイトはなかなか立派な物なのだが、
それは一般的なサイトとして立派だが、我々が求める物として基準を満たしていない。
基準を満たしていないのだけれども、基準をWEB屋に伝えられる不動産屋がいない。
経営者達は自分でネットを確認できないので、ネット関連は社員に任せる。
社員は発言力がないので、最低のホームページに文句を付けることが出来ない。
WEB屋は苦情が来ないので、当然このままで良いと思っている。
悪いのはWEB屋ではなくて、宣伝をナメている経営者達なのだ。
例えば㈱ホゲホゲ新聞という新聞屋があったとする。
売っているのはナゾナゾ新聞と言う商品だが、会社は新聞ではない。
㈱ゲリゲリ牛乳も、牛乳を売っている会社なのだよ。
ホゲホゲ新聞社、ゲリゲリ牛乳社、と、社が付かないと会社と商品が混同するわけだ。
で、不動産屋も、不動産社とかあまり言わないで、ナントカ不動産と名乗る。
それで、WEB屋は不動産屋のことを不動産だと思っている。マジで。
「加盟不動産」って、不動産は加盟してなくて、不動産屋が加盟してるのに。
「お問い合わせは各不動産まで」って、商品に問い合わせてどうするんだよと。
そういう、まず言葉の間違いからの是正が必要なわけだが、
経営者達はそのおかしいホームページを確認しないし、社員はおかしさを進言しない。
そして、たったこれだけを更新させるためにWEB屋に金かけるのかと。
不動産屋と不動産は違っていて、前者は組織で後者は商品だという説明が必要になる。
で、それを更新できるのが今、WEB屋だけだっていうのは非常にまずい。
それから、賃貸物件は基本的に就職している人にしか貸さない。あるいは学生。
こちらでは車の免許がないと就職できない。
車があれば電車だとかバスだとか利用しない。
そもそも電車やバスでは便利に生活できない。
車を持ってはいけないのは生活保護の人だが、彼らはパソコンを持ってもいけないので、
どの駅から徒歩で何分とかを気にする人を、ネットで相手にするサイトは必要無いのだ。
かわりに、1世帯につき何台分の駐車場があるかは極めて重要だ。
重要な条件では検索できず、余計な条件が目立って使いにくいサイトだから困っている。
その辺はCGIをいじらないといけないのだが、
WEB屋はこれ以上いじるのはカスタマイズの範疇ではないと主張する。
だから、それはあたしにも出来るから、使いやすいように改造させてくれと。
このWEB屋もきっと物件探したことないからこんなサイトなんだろうけど、
その件についても、WEB屋に不動産屋の常識を話してもしょうがないわけで、
これは高い優先度で変更しなきゃ使い物にならないのだと、どうも伝わらない。
さらに酷いことに、検索エンジンを意識した隠し文字まで埋め込む始末。
自分一人で雇ってるわけではないし、よその不動産屋の更新作業を毎月やって貰うわけで、
我慢して顔を立ててあげなきゃいけない。
ぶっちゃけ、任せておけないから全部貸せっていう本心だが、
ソフトな表現では、こちらからも編集作業が出来ないと危機管理上よくないとでも言うべきか。
そーいう話なんだが、広告担当の不動産屋にもいまいち話が伝わってない。
金ばかりかかる最悪のサイトの話だ。