足を洗えなかった報い

2413 letters | 952 views | コメントする

 携帯の主流がスマホになった事で多くの人は定額通信料を払うことになったので、スマホを一台売るって事はその端末代金以上に毎月の高額な通信料を見込む事になる。各携帯キャリアは数万円の端末を無料で配ってでも契約本数の獲得を目指し、利益は後からついてくるっていう手法を展開している。そこで我々は各携帯キャリアが行っているお得なキャンペーンに乗っかった上で、馬鹿正直に長期に契約を維持しないですぐやめてまた別のキャンペーンに乗るという事を繰り返し、実際に携帯料金として支払う金額よりもキャッシュバックで受け取る金額を多くしているし、タダで貰ったiPhoneを未使用のまま数万円で転売する者までいる。しかしこういった行為での儲けはそれほど多くはなく、携帯のMNPを繰り返してもせいぜい黒字化出来れば御の字という状態だ。つまり今の状態でもギリギリなわけだから、各携帯キャリアのキャンペーン展開がどう変化するかによっては、黒字化さえ困難な状況もあり得るのだ。で、来月からauがちょっと仕様変更するみたいで、そのちょっとのせいでこの遊びはやめ時になるかも知れないんだよ。

 我々乞食は、実際に利用する携帯の他に儲けを出すための回線を複数契約している。乞食回線は一切利用しないわけだから、外せるオプションは全部外して低料金で維持し、いざ儲かるキャンペーンを見つけたときにだけ、その回線をMNPさせてキャッシュバックを受け取る。貰えるキャッシュバックで最低維持費をまかなえることで黒字になっているわけで、黒字だからこそ複数回線の契約を行っているわけだ。そんな我々にとって一番痛いのは、オプションを外すと損をするような仕組みに改変されることだ。例えば去年、auはフラット契約を外すと毎月割も消滅するという規約変更を行った。これにより、普通にスマホを契約してる人は安くなるけど乞食は安くならないという状況が起こってしまい、もうこれで乞食行為はやめようかとさえ思った。オットックーでお馴染みのスマートバリューもフラット契約してる人だけオットックーなのであって、フラットを外して安くしてる人はそれ以上安くならない。そして来月からは、auの基本料金2年間0円がフラット契約限定になるらしい。またしても、普通に使う人しか安くならないパターンだ。

 この基本料金2年間0円を利用すると、auの最低維持費は3円になるので、MNPで儲けが出ない場合は3円で2年間維持してから解除料0円で解約すれば勝ち抜ける事ができた。あたしもそのつもりで、目先の儲けよりもやめるときにお金がかからないという事を目指し、自分の持ってる複数の回線を3円化していった。ドコモの月サポ込み3円という回線も利用した。そのまま2年間、MNPしないでやめて足を洗えば、これ以上の儲けは出ない代わりに損もしないで済んでいたんだけど、欲を出してもっと儲けたいと思ってせっかくの3円回線を動かしてしまった。このまま3円回線のルールが変更されなければ、また元に戻すだけで良かったわけだが、もうauは来月から3円回線を新たに作る事は出来なくなる。つまり、乞食回線をやめたければ2年間基本料金を払うか解除料を1万円程払わなければいけなくなった。動かしてしまった3円回線はもちろんキャッシュバックで儲かったが、後の1万円損まで見込むとかなり減ってしまう。ドコモの1年間だけ0円キャンペーンに乗っかったので、1年以内にauからMNPしてキャッシュバックで儲けてから解約っていうパターンになるだろう。

 去年はその毎月割がフラット必須になった代わりに基本料0円が始まって、おかげでMNP回線は多く維持した方が儲かるという事で現在まだやってるわけだが、今回基本料0円もフラット必須になったと言う事は、もう本当にやめた方がいい時期に来てるかも知れない。勝ち抜けたつもりの3円回線を再び戦場に戻してしまったのは1回線のみだが、現時点で戦場に2回線残っていることになる。3円のまま2年間維持できるのが3回線あるが、そのうち一つはスマートパス利用で3円になってない。さてどうすんのってところだが、あたしは焦らず様子見が正解だと思っている。去年毎月割が変更された時点で、おそらくauの契約は落ち込み、それを挽回するために基本料を0円にしたんじゃなかろうか。だとすれば今年の基本料0円でも契約は落ち込み、それを挽回するためにまた同等の策を練ってきて、乞食行為も続けられるようにまたなると思うんだよ。そうなるかどうか見極めるための猶予期間は非常に長く、auの3円回線は2年間、ドコモの3円回線は1年間も様子見出来る。

 いろんなキャンペーンを行ってもフラット必須だと乞食にとってはメリットがなく、一方で一般ユーザーは当たり前にフラットなのでお得なわけで、乞食にとってはフラット必須が一番痛手になる。ただ、フラット契約して普通にスマホを使う人だけでなく、スマホもパケットも要らないから安く電話を使いたいという人も少なからずいるわけで、そういう人にとってもフラット契約の人しか得しないキャンペーンばかりだと高くて契約出来ないんだよね。もうスマホに興味がある人のところには一通り行き渡って、単にスマホを使うということから安く使うとか元に戻すとかの需要にシフトして行ってるはず。乞食の願いは節約したい一般ユーザーとかぶっているわけで、ヘビーユーザーしか得しない路線はすぐ破綻すると思いたい。キャッシュバックをやめてツートップを出したドコモがあっという間にキャッシュバック復活に動いたように、auにもこれで失敗して欲しい。まぁ、来月からは新型iPhone需要で金持ち優遇作戦でも大丈夫だろうし、その期間だけ乗りきればまた乞食が儲かる季節になりそうな気もする。

たぶん関連のある記事:

コメントは終了しています。