GoogleとATOK
あたしはずーっとATOK派で、昔は一太郎もセットで買ってたし、入力方法もATOK式で慣れていたが、
それだとATOKが入ってない普通のパソコンを使ったときに、使い方で混乱する事になるからやめた。
あたしがよそのPCを触る時ってのは、その持ち主に依頼されて何かしてあげる時だから、
当然、あたしの作業を隣で見守っているわけで、そこでタイピングに戸惑ってたら恥ずかしいじゃん。
そこから操作はすべてのパソコンで同じであるべきだというこだわりが生まれ、
真魚も秀丸ではなくメモ帳の操作を意識して作ったし、ATOKもすでにATOK式に慣れてたにもかかわらず、
あえてMS-IME式に変更して慣れた。
ATOK式じゃないとできない便利操作もいっぱいあるんだが、それらは簡単にあきらめる事ができた。
しかしあきらめる事ができなかったのは、やはりMS-IMEとはレベルの違う変換精度と、
変換候補を選ぶ際に国語辞典を参照し、同音異義語を比較して適切な用法を選択できることと、
そして極めて重要なのは、日本語入力ON/OFF切り替え時に、カーソル位置から目を離すことなく、
現在どちらのモードになってるのかを知ることができ、これに慣れると他にはなかなか行きたくなくなる。
年一回のお布施に関しても納得していたが、数年前、たしかデュアルエンジンになったとかなんとかで、
変換精度がさらにアップしてるはずなのに、あたしの使い方ではどう見てもバカ変換になっていた。
その年はあまりの馬鹿さ加減に、こりゃMS-IMEにも負けるかもと思ったほどだったが、
翌年もやはりバカのままだったので、ずっとバカエンジンを使い続けてもうバカ慣れしてしまった。
変換精度のよい日本語入力ってのは、使い始めたときはたしかに便利だが、
別にバカ変換でも慣れてしまえば気にならないということを実感し、一歩、脱ATOKに近づいた。
そして最近、ブラウザも火狐からクロームに乗り換えて既に不便を感じないほど慣れたことだから、
日本語入力も無料のGoogleに慣れて移行しちゃおうと思ってる。
まぁ、ちょっと試しにっていうインストールは既に何度かやってるわけだが、
ちょっと試しただけでも国語辞典の参照もカーソル位置での切り替え通知もしないことが分かり、
単に変換精度を上げるだけの目的なら、変換精度の悪さは慣れで対応出来るからどうでも良く、
Googleを使う理由としては乏しいのだが、なんせ無料だし無い機能は追加されるかもしれないしな。
ATOKから辞書を変換したので、当て字を使った個人名とかもそのまま引き継いでくれたようだし、
操作に関してはMS-IME式なので、そのまま移行できる。
予測単語候補はすばらしいが、変換精度はいい場合と悪い場合があるって感じ。
例えばこの文中に出てきた”めをはなす”に関して、第一候補が”話す”だったわけだが、
ATOKだとこれは決して間違うことのないケースだ。
そして正しい”はなす”を選択しようと思ったら、”離す”も”放す”も表示され、一瞬どっちだっけと悩む。
これもATOKでは国語辞典が表示され、悩まなくてもすぐ決定できるというケースだ。
でもこれに関してはアドオンで国語辞典をインストールして実現させてるものだから、
そういうところでATOKの方が便利だよっていうフィードバックがGoogleに多く寄せられれば、
Googleだってネットから辞書を参照して意味を表示するようにアップデートされるかもしれない。
あとは再変換がまだ装備されてないみたいで、変換キーでも受付ないし、
メモ帳では右クリックメニューが灰色表示になってた。
真魚は再変換機能がない日本語入力システムを想定しないで作ったので、灰色表示にはしてない。
カーソル位置でON/OFFがわかるっていう機能に関しては、あたしにとっては欲しい機能だけど、
MS-IMEに慣れちゃってる人には元々ないものが表示されるようになって邪魔だと感じるかもしれず、
Google日本語入力の設計はATOKユーザーよりもMS-IMEユーザーに媚びてる感じだから、
いかに多くのフィードバックで、ATOKユーザーから要望されても、実装はしないと予想している。
真魚を作るときに大いに参考にした萌ディタは、たしかカーソル位置に独自の工夫をしていたはずで、
あたしは自分がATOKを使ってるからそういう機能は必要なくて、一切盛り込んでいなかったけれども、
もしこのままGoogleに移行しちゃうなら、真魚にもそういう機能をつけたいとは思う。
真魚のアップデートに関しては、これは秘密にしておこうかと思っていたことなのだが、
あたしはいっつもOSをインストールし直してるし、PCは自作ばっかりだから、
開発環境であるDelphiが認証回数の制限に達して、もう真魚をアップデート出来ない。
海外には認証クラックパッチが落ちていて、それを使えば多分アップデートは出来るはずで、
もし、重要なセキュリティーホールが見つかったときは、やむを得ずパッチを使うと思うが、
緊急を要しない限りはズルしてまでアップデートしないつもりでいる。