[日記的なもの/食べ物/2008]

タカハシ風ラーメン / 2008-08-30 (土)

新しくできたラーメン屋のスープがタカハシ似だった。
タカハシとは、かつてあたしがバイトとして潜入していた飲食店のことだ。
世間的にはラーメン屋に分類されるが、オヤジはその麺料理をラーメンと呼ばれることを嫌った。
確かにタカハシはラーメンとは別の料理であり、スープも麺もタカハシにしかない独自料理だった。
自称ラーメンファンに限って、ラーメンのものさしでタカハシを評価するわけで、そりゃオヤジも嫌がるさ。
ラーメンなら多少違っても別の店で食べられるが、タカハシはタカハシにしかないため、
タカハシが好きな人にとってタカハシは特別な場所であり、その麺料理には個別の料理名をつけたくなる。
まぁ、あたしはその麺料理をもタカハシと呼んでいるので、知らない人が聞くと話が変になるのだが。
で、今日行ってきた新しいラーメン屋は、まるでそのタカハシをラーメンにしたような感じだったと。

店の名前が分からない。
「御無礼」とでっかく書いた布があったのだが、それが店の名前だろうか。
しかも、ラーメン屋であることがわからない。
あれじゃ単なる謎のプレハブだ。
しかし、よく通るところなので、よく見たらラーメン屋っぽかったので、入ってみた。
食券販売機には、煮干しラーメンか、あっさり煮干しラーメンか、あとはつけ麺とサイドメニューぐらい。
つまり煮干しラーメンしかない。
あたしは煮干しラーメンでおいしいのを食べたことがないので、食券販売機を見てガッカリした。
しかし、あっさりがあると言うことは、あっさりでない煮干しラーメンはこってりなわけで、
煮干しでこってりというのも食べたことがないので、逆に期待して注文した。

よその人の食べているのを見ると、スープの色がモロに見たことある、すなわちタカハシだ。
「細ちぢれ麺もできます」って書いてあるということは、あたしの嫌いな細ちぢれ麺じゃないってことだ。
あっさり煮干しに細ちぢれは津軽の定番で、あたしがラーメン嫌いだった頃の代表的な味。
そのどっちも否定してくれるんだろうと思って期待が高まる。
かなりワクワクしてきた。

で、やっぱり来たのはタカハシ風ラーメン。
スープはタカハシから豚骨味が少し減って、よりトリガラの醤油ラーメンに近付いたもの。
麺は、ラーメン屋の麺をカップラーメンで例える時代が来るとは思わなかったが、日清のノンフライ麺風。
タカハシと日清を知ってる人ならこれで伝わったはず。
トッピング追加はしなかったが、ゆで卵半分、チャーシュー一枚、メンマ、ネギがデフォルト。
このネギがまたタカハシ風で、あのスープにあのネギがたまらないって事を完全に心得ている。

そこまでされると、いつもタカハシでやってるのと同様、スープは全部飲むしかない。
タカハシで一番うまいのは、スープの底に沈んでいる部分で、スープを全部飲まないとそれは味わえない。
かといって、麺を食べ終わってから大量にスープを飲むのは苦しい。
ゆえに、麺を食いながらスープを飲む回数を、タカハシではいつも多めにしているが、
今回もそのペースで食べた。
残念ながら、ここの麺はタカハシより少ないようで、最後のつゆのあまり方が多かった。
タカハシはラーメン屋の1.3倍ほど麺が多いので、タカハシをラーメンにすれば麺も少なくなって当然だ。
調節は狂ったが、最後まで飲み干し、沈殿した濃い所もやはりタカハシ風だった。

タカハシ風をよそでやっても、ラーメンとしては受け入れられない危険があるが、
弘前でやるってのなら、タカハシ風だという噂で流行るかも知れん。
タカハシは唯一の存在だったからこそ、場所が悪くても営業時間が少なくてもやっていけたが、
あんな便の良い場所でタカハシ風をやられたら、タカハシじゃなくこっちで我慢する人も出てきそう。
あたしは既に揺れている。




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