マクロ的なデータや既成事実をもとにして書かれたいかにも学者風といった内容。なのであまり読まなくてもよいかな、というのが率直な感想です。理由は以下。
政治腐敗が進んだ国家の発行する、例えば財政などのマクロデータは、果たして粉飾されているかもしれないのにどこまで当てになるのだろう、という疑問。
紛争中の国家や、いわゆる失敗国家と言われてしまう国家は経済的にとても貧しい。しかし、それは上に記した当てにならないマクロデータをもとにしている。なので、その政府の関知していないインフォーマルな経済が存在する。しかし著者は特にアンゴラのそういった部分に触れることなく、政治情勢など、西側の国の新聞紙面に出ていたであろう内容を整理しているような政治情勢の解説ばかりが目立つ。
もちろんタイトルは国際政治の力学なので、パワーを保持する国際政治の主要国が主要国間で共有するアンゴラへの表面的なデータと既成事実とイメージに基づいてアンゴラをどう見ているのか、を考えるならばよいのかもしれないが、そういう断りも特になかった気がする(見落としていたらご免なさい)。
なのでなんというか、実がない、という感じ。もしアンゴラについて知るなら、少し古くなってしまうが、アンゴラ解放戦線、という本をおすすめする。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
アンゴラ内戦と国際政治の力学 単行本 – 2001/2/1
青木一能
(著)
- 本の長さ282ページ
- 言語日本語
- 出版社芦書房
- 発売日2001/2/1
- ISBN-104755611563
- ISBN-13978-4755611568
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
独立以来戦火の止むときなく,底なし沼にはまったアンゴラ内戦。豊かな資源があればこそ、四半世紀を越える消耗戦が展開するという逆説の世界。この「忘れ去られた戦争」は冷戦後の紛争対応に苦悩する国際社会そして平和創造外交を主張する日本にとって、いまや回避できない踏み絵として浮上する。
内容(「MARC」データベースより)
独立以来戦火の止むことないアンゴラ内戦。アンゴラにおける紛争の展開を中心に、国際政治との一連の相互作用、ナミビアを挟んだ南ア共和国との国際関係、そしてアンゴラにおける国家建設の展望について検討する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
青木/一能
1946年生まれ。1976年慶応義塾大学大学院法学研究科博士課程(政治学専攻)単位取得。現在日本大学国際関係学部教授・博士(国際関係)。著書に『冷戦後の国際社会とアフリカ』(共著)アジア経済研究所。『南部アフリカ民主化後の課題』(共著)アジア経済研究所。『国際政治の理論』(共編著)東海大学出版会。『変貌する現代アフリカ』(訳書)芦書房。その他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1946年生まれ。1976年慶応義塾大学大学院法学研究科博士課程(政治学専攻)単位取得。現在日本大学国際関係学部教授・博士(国際関係)。著書に『冷戦後の国際社会とアフリカ』(共著)アジア経済研究所。『南部アフリカ民主化後の課題』(共著)アジア経済研究所。『国際政治の理論』(共編著)東海大学出版会。『変貌する現代アフリカ』(訳書)芦書房。その他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中1つ
5つのうち1つ
1グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。